微生物や酵素を用いたヘプトースの生産における基盤技術の開発
Project/Area Number |
22K04843
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 27040:Biofunction and bioprocess engineering-related
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
吉原 明秀 香川大学, 農学部, 准教授 (40548765)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | トランスケトラーゼ / ヘプトース / D-タガトース3-エピメラーゼ / アルドペントース / ケトヘプトース / D-タガトース3‐エピメラーゼ / 希少糖 / 七炭糖 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、さまざまな希少ヘプトース(七炭糖)を微生物の代謝能力と酵素を用いた新しい反応経路で生産する技術を確立するための基盤研究である。本研究では、①微生物由来のトランスケトラーゼを用いてケトヘプトースの生産性を検討する。②得られたケトヘプトース高生産酵素を用いて、ケトヘプトースを生産する。さらに、③得られたケトヘプトースを出発原料に微生物由来の異性化酵素および微生物の代謝能力を利用し、新規のヘプトースへの転換能を検討する。最終的には、④得られた知見を元にして各種ヘプトースを生産して、全48種類のヘプトースを網羅的に生産するための基盤となる技術を開発するものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
七炭糖は天然に D-セドヘプツロースと D-マンノヘプツロースの2種類が確認されてい るが、その他の七炭糖は存在すら確認されていない未知な物質である。本研究ではThermus thermophilus HB8 由来組換えトランスケトラーゼに着目した。本酵素を用いてヒドロキシピルビン酸リチウムとD-リボースからD-セドヘプツロースの生産を行った。次に生産したD-セドヘプツロースを基質にPseudomonas chicorii ST24 由来 D-タガトース3-エピメラーゼによる酵素反応を行い、D-アロヘプツロースを生産した。得られたD-セドヘプツロースおよびD-アロヘプツロースは、ラネーニッケル触媒を用いて水素充填下で還元を試みた、それぞれの七炭糖から2種類の七炭糖の糖アルコールが生産でき、計4種類の七炭糖の糖アルコールが得られた。得られた生産物は酢酸菌Gluconobacter thailandicus NBRC3254株を用いて酸化でき、4 種類のケトヘプトースが生産できた。それぞれの生産物はHPLCを用いて分離精製し、LC/MS 、13C-NMR、比旋光度測定を行った。その結果、得られたケトヘプトースはそれぞれD-マンノヘプツロース、L-グロヘプツロース、D-タロヘプツロース、L-アロヘプツロースであると同定した。また、生菌体反応によって得られた4種類のケトヘプトースを基質に用いて、P. cichorii ST24 由来D-タガトース 3-エピメラーゼによる酵素反応を行ったところ、新たに4種類のケトヘプト―スを得ることができた。エピ化反応によって得られたケトヘプトースはそれぞれD-グルコヘプツロース、L-イドヘプツロース、D-ガラクトヘプツロース、L-セドヘプツロースであると同定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Thermus thermophilus HB8 由来組換えトランスケトラーゼを用いてヒドロキシピルビン酸リチウムとD-リボースからD-セドヘプツロースの生産を行い、次に生産したD-セドヘプツロースを基質にPseudomonas chicorii ST24 由来 D-タガトース3-エピメラーゼによる酵素反応を行い、D-アロヘプツロースを生産した。得られたD-セドヘプツロースおよびD-アロヘプツロースは、ラネーニッケル触媒を用いた水素添加および酢酸菌Gluconobacter thailandicus NBRC3254株を用いた酸化反応を組み合わせて、4 種類のケトヘプトースが生産できた。それぞれの生産物はHPLCを用いて分離精製し、LC/MS 、13C-NMR、比旋光度測定を行った。その結果、得られたケトヘプトースはそれぞれD-マンノヘプツロース、L-グロヘプツロース、D-タロヘプツロース、L-アロヘプツロースであると同定できた。また、生菌体反応によって得られた4種類のケトヘプトースを基質に用いて、P. cichorii ST24 由来D-タガトース 3-エピメラーゼによる酵素反応を行ったところ、新たに4種類のケトヘプト―スを得ることができた。このエピ化反応によって得られたケトヘプトースはそれぞれD-グルコヘプツロース、L-イドヘプツロース、D-ガラクトヘプツロース、L-セドヘプツロースであると同定できた。結果として16種類存在するケトヘプトースのうち15樹類の生産方法を確立できた。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに16種類存在するケトヘプトースのうちすべてのケトヘプトースが生産できており、15種類に関しては同定が完了している。未同定のケトヘプトースを分離精製し、同定する。また、16種類のケトヘプトースの生産を試み、各種微生物由来の異性化酵素を用いて基質であるケトヘプトースからアルドヘキソースの生産法の確立を目指す。また、安価な基質およびD-リボース、L-アラビノース、D-キシロース、L-リキソースを用いて、D-セドヘプツロース、L-グルコヘプツロース、D-イドヘプツロース、L-ガラクトヘプツロースの生産を進める。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)