Project/Area Number |
22K04894
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 28050:Nano/micro-systems-related
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Research Institution | Waseda University (2023) Tokyo University of Agriculture and Technology (2022) |
Principal Investigator |
池沢 聡 早稲田大学, 理工学術院, 次席研究員(研究院講師) (00571613)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩見 健太郎 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80514710)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | メタサーフェス / ナノテクノロジー / 新機能光学素子 / 構造化照明技術 / 分光分析 / ホログラフィ / レーザー誘起プラズマ / マイクロ・ナノ科学 |
Outline of Research at the Start |
従来の分光分析では高感度化・微量試料対応の光学系の小型低背化は光学系設置スペースの制約から困難であった.本研究ではこの問題に対し,メタサーフェス光学素子により解決を目指す.本研究は,申請者が独自に開発したメタレンズ・ホログラム演算合成手法を応用して,ビーム強度補正・任意形状平面分配・集光の3機能が融合した,新しい光学素子の製作と分光計測への適用有効性を立証する.この新規光学素子は,レンズ設計手法とホログラムの設計法を融合した新しい設計法で製作され,任意形状の多点ビーム分配を可能とするメタサーフェス光学素子を分光分析に適用する.本研究成果により,奥行きを必要としない微量分光分析装置が実現する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,多点への均一強度ビーム分配機能,任意形状平面照射機能,分光計測用集光機能を素子1枚に融合した,小型低背化分光装置のためのメタサーフェス光学素子を開発することを目的として,提案するメタサーフェス光学素子のレーザ誘起ブレークダウン分光法(LIBS)への適用有効性を調査する. 2023年度は,前年度までに実施した評価項目である,分光計測に使用する光源の特性(波長・強度分布)の取得・ビーム分配先の形状/個数・動作波長の候補及び基板材料の選定,動作波長・基板材質に応じた誘電体ナノ柱の電磁場解析,誘電体ナノ柱の条件(柱幅適用範囲・高さ・柱間距離)の結果に基づき,動作波長である1064nmの近赤外レーザ光に対し,伝搬軸外の4点にビームを分離し,さらにビーム分配先を集光させる機能を融合したメタサーフェス光学素子を製作し,LIBS装置に組み込み,プラズマ発生試験を実施した.プラズマ発生試験では多点集光を実現するために3種の光学素子を使用した.メタサーフェスの構造単位である誘電体ナノ柱(メタ原子)の材料には動作波長1064nmにおける高強度レーザへの耐性を踏まえ,単結晶Siを選定し,メタ原子の構造と配列を決定した. メタサーフェス光学素子は電子線リソグラフィと反応性イオンエッチングにより製作を行い,電子顕微鏡で製作寸法の計測を行うと共に近赤外ビーム解析装置でビーム多点分配特性を評価した.一つのチップ上に3種のメタサーフェス光学素子を製作し,低強度近赤外レーザ(波長:1064nm)と大口径ビームプロファイラにより3種の光学素子全てにおいて4点に集光分配されることを確認し,LIBS装置に実装して高強度レーザによる照射試験を行った.本LIBS装置は分光器とストリークカメラを組み合わせた構成となっており,レーザ照射試験では,目視およびLIBS装置による測定データからプラズマの発生を確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までに,設計したメタサーフェス多点分配集光素子の低強度レーザによる光学測定の結果では,ほぼ設計通りの光学仕様を得ることに成功した.しかし一方でLIBS装置ではプラズマ発光に成功した一方で,分光スペクトルまでは得られていない.これは電子顕微鏡による観察からメタ原子を電子顕微鏡で観察した際に構造寸法のばらつきや,ナノ柱の形状がいびつであることが起因していると考察される.メタ原子が局所的に構造的な欠損をすると,入射光が回折(偏向)せずに直進するため,素子を直進した光(0次回折光)が増大し,光利用効率が低下する.メタ原子である単位構造体柱の垂直性が得られない原因には深堀反応性イオンエッチングの工程で金属マスクのサイドエッチングが進み,柱が円錐状になることや,荷電粒子により基板底面の絶縁膜が帯電し後から侵入する荷電粒子が基板底面到達後に方向を柱側壁に変えエッチングが底面からエッチングが進み柱の根本に切り込み(ノッチング形状)ができること,柱の上面の金属性のマスク材が帯電し,荷電粒子の進路が側壁側に緩やかに誘導され柱がサイドからエッチングされコンケイブ形状(ボーイング形状)になるなどが考えられる. これらの問題を解決するために,製作上の課題として,深堀反応性イオンエッチングのプロセスガスの最適化や,アンテナパワー,基板間電位差を形成するバイアスパワーの最適化を行い,製作精度の向上を引き続き行っていきたい. 分光分析必要なプラズマ発光強度の生成に課題は残されているものの,光学測定で多点分配集光メタサーフェスの集光確認と分光計測装置への実装からプラズマ生成確認を達成したことにより,当初の計画通り分光計測装置への実装へ向けたステップに移行した.今後は集光条件の見直しと製作精度の向上を図り,分光分析を目指す.
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Strategy for Future Research Activity |
多点ビーム分配機能の集光機能を融合したメタサーフェス光学素子によるプラズマ生成に成功したことにより,本研究課題の今後の推進方策は当初の予定に従い分光計測への応用に向けた光学素子の集光効率の向上を目指す.分光分析の対象として化学分析用の元素サンプルを使用し原子スペクトルを取得することを達成目標とする.目標達成のためプラズマの生成に高い集光性能が要求されるため,光学素子の製作精度を上げ,光利用効率を向上する.また分配された集光点の個数と必要な集光エネルギー密度の関係性から最適値を適用し,課題解決を行う.
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