有機無機交互層状ハイブリッドペロブスカイト膜のシンチレーター機能に関する研究
Project/Area Number |
22K04905
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 29010:Applied physical properties-related
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
赤城 嘉也 浜松医科大学, 医学部, 教務員 (30334981)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 康弘 浜松医科大学, 医学部, 教授 (20261159)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 有機無機交互層状ハイブリッドペロブスカイト / ラングミュア・ブロジェット法 / インターカレーション法 / 元素置換 / 量子井戸構造 / シンチレーター / 2次元層状有機無機ハイブリッドペロブスカイト / 多重量子井戸構造 |
Outline of Research at the Start |
有機無機層状ハイブリッドペロブスカイトのバルク単結晶に,明るく,速い発光が見いだされている。しかし,X線吸収層(ハロゲン化金属層)が一層であるため,厚い単結晶でなければ充分な感度が得られない。申請者はアルキルアミンのLB膜にハロゲン化金属層をインターカレートして結晶性の高い有機無機層状ハイブリッドペロブスカイト超薄膜を作製し,安定な励起子吸収と紫外線励起による緑色発光を確認している。バルク単結晶とは異なり,ハロゲン化金属の層数やバリア層の厚みを自在に変えられる。本研究は,この超薄膜を用いてシンチレーターとしての最適な構造要素を明らかにし,実用に適した厚膜も含むシンチレーター材料開発に貢献する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,有機無機交互層状ハイブリッドペロブスカイトのシンチレーター(X線照射で蛍光を発する材料)としての最適な構造を解明することを目的としている。2022年度には,その目的を達成するための重要な前段階として,組成・構造を自在に変えて有機無機交互層状ハイブリッドペロブスカイト膜を作製する技術の確立に焦点を絞った。 その結果,オクタデシルアミン(ODA)のLB膜をヨウ化鉛とヨウ化水素酸の混合水溶液に浸漬するインターカレーション法により,層秩序の高い有機無機交互層状ハイブリッドペロブスカイト膜を作製することに成功した。しかしながら,初年度前半には,ハロゲン元素,金属元素を変えると,ヨウ化鉛/ヨウ化水素酸の混合水溶液の場合と同一濃度ではインターカレーションが進まない場合も少なくない,という問題が残った(水溶液の濃度を上げてインターカレーションを試みる場合,ハロゲン化金属の溶媒(水)への溶解度の低さが障壁となっていた)。 そこで,初年度後半には,インターカレーション法の適用が難しいハロゲン化金属については,先ず,母材の膜(ODA LB膜)にヨウ化鉛の層を水溶液からインターカレートし,その後,異種のハロゲン化水素(例:HBr)の蒸気に暴露することによるハロゲン元素の置換を試み,これに成功した。「LB膜作製-水溶液中でのハロゲン化金属のインターカレーション-蒸気相中でのハロゲン元素の置換」という三段階の製膜法である。このような経緯を経て,初年度に量子井戸構造を有する有機無機交互層状ハイブリッドペロブスカイト膜を,組成・構造を変えて自在に構築する技術を確立した。 これらの成果の一部は,既に2022年度に原著論文として掲載・公開されており,2023年度にも,国内外の学術的会合における複数の研究発表,および,原著論文続編の投稿を予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は,有機無機交互層状ハイブリッドペロブスカイトのシンチレーター(X線照射で蛍光を発する材料)としての最適な構造を解明することが目的である。現段階では,作製した試料のシンチレーター機能の評価には至っていないが,本研究の目的達成の鍵を握ると考えられる「有機無機交互層状ハイブリッドペロブスカイト膜の自在構築技術の確立」という点では,大きく進展している。従って次年度以降の研究の飛躍的発展が期待できる。研究は,おおむね順調に進展していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
先行研究によって,オクタデシルアミンのLB膜をヨウ化鉛/ヨウ化水素酸の混合水溶液に浸漬すると,オクタデシルアミンのLB膜の層間に[PbI6]八面体がインターカレートすることが指摘されていたが,その機構や膜の層構造については明らかになっていなかった。 本研究では,令和4年度に,XRDおよびFT-IRを用いた評価により,オクタデシルアミンのLB膜をヨウ化鉛/ヨウ化水素酸の混合水溶液に浸漬すると,秩序の高いヨウ化鉛系交互層状ハイブリッドペロブスカイト膜が作製できることを明らかにし,その層構造,および,形成機構を明らかにした。さらに,この膜を,別種のハロゲン元素のハロゲン化水素蒸気に暴露すると,ハロゲン元素を置換することができることも明らかにした。これらにより,これまで容易ではなかった様々な組成・構造の有機無機交互層状ハイブリッドペロブスカイト膜の作製が可能となった。 令和5年度以降には,この技術を基盤として,紫外線照射による発光特性の評価,さらに,X線,放射線照射による発光特性の評価に進み,当該物質系の組成・構造要素とシンチレーター機能の関係を解明する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)