Project/Area Number |
22K05088
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 33010:Structural organic chemistry and physical organic chemistry-related
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
中西 和嘉 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 高分子・バイオ材料研究センター, 主幹研究員 (20401010)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 配座 / 有機構造化学 / 構造制御 / 力学 |
Outline of Research at the Start |
配座とは有機分子の単結合周りの回転により現れる立体構造である.有機分子が集積した材料中,配座は,分子補足特性(センシング),分光学的特性(吸収・蛍光),電気的特性(導電性)等の材料特性を変化させる重要な構造である.本研究は,3次元材料中で誘起される配向により分子配座を制御しようとするものである.分子配座の制御のために重要であると考えられる分子側鎖,分子配向等の影響による配座変化を分子設計・合成,測定と理論計算により理解し,配座の自在制御を目指す.
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Outline of Annual Research Achievements |
有機分子の配座は小さいエネルギーにより変化するため,自在に制御するのが難しい.しかし,配座は,分子補足特性(センシング),分光学的特性(吸収・蛍光),電気的特性(導電性)等の材料特性を変化させる重要な構造である.本研究では,微小なエネルギー制御が可能である力学的エネルギーを利用し,3次元材料中の分子配座の自在制御に関する基盤研究を行うことを目的とする.配座変化をスペクトル変化としてモニタリングできるセンサー分子を3次元ポリマー中に分散させ,ポリマーに対して引張応力を印加する.配座変化に伴ったスペクトル変化を観測し,ポリマー,分子構造と配座変化の関係を調べ,配座制御に重要な構造を明らかにするものである.前年度,側鎖や繰り返し単位といった構造の異なる複数のセンサー分子を合成し,同じ条件でそれぞれのセンサー分子をポリマー中に分散,重合させ,センサー分子含有ポリマーを調整した.その結果,比較的かさ高い側鎖を有する分子や繰り返し構造を有する分子を含有するポリマーにおいて,引張応力という力学刺激により,配座変化由来のスペクトル変化を引き起こすことが分かった.本年度計画していた直線偏光測定によると,センサー分子に由来するスペクトル増強が引張応力印加時におこることがわかり,引張応力により,ポリマー中の分子は配向することも分かった.しかし,配座変化の結果と合わせて考察すると,分子配向は配座変化に必要であるが,配座変化の強度を決める主要な要素ではないと考えられた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
次年度は,力学刺激を与えたポリマー中の分子の直線偏光を測定することにより,ポリマー中の分子の,力学刺激下における分子配向と分子構造の関係を調べることを計画していた.初年度に合成した,様々な直鎖や分岐鎖等を有するセンサー分子を用い,これらをポリマー中に導入し,形成することで,センサー分子含有ポリマーを調整した.本ポリマーに引張応力を印加し,直線偏光を測定すると,引張応力に応じて徐々にスペクトルが増強されることを確認した.これはポリマーへの引張応力により,ポリマー主鎖が引張方向に配向し,それに伴ってセンサー分子も配向した結果と考えられる.しかし,配座変化が大きい分子において必ずしも直線偏光のスペクトルが大きく増強されておらず,分子配向は配座変化の大きさを決める主要な要素ではないと考えられる. 当初の計画どおり,分子の構造と配向,配座変化の関係を実験により確認することができており,計画はおおむね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度では,ポリマーに与えた引張応力がどのように分子に伝わり,配座変化するか,センサー分子を含有したポリマーの機械的特性を調べながら明らかにする計画である. ポリマーの引張によりかかる応力を計測し,応力と分子配向,分子配座変化の関係を調べる.これまでの研究で,センサー分子とポリマー鎖との相互作用に着目し,センサー分子の側鎖構造や繰り返し構造が配座変化に影響することがわかってきた.さらに,センサー分子のポリマー中の濃度依存性を調べることで,ポリマーとセンサー分子の相互作用のみならず,センサー分子間や分子内相互作用の配座変化に対する影響についても調べる.具体的には,連続的にセンサー分子の濃度を変化させたセンサー分子含有ポリマーを作成し,これまで行ってきたポリマーの引張におけるセンサー分子のスペクトル変化を調べる.
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