Project/Area Number |
22K05094
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 33020:Synthetic organic chemistry-related
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
八谷 巌 三重大学, 工学研究科, 教授 (50312038)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 不飽和イミン / ドミノ反応 / ヘテロ環化合物 / アルキニルイミン / 生物活性化合物 / アルキニルケトン |
Outline of Research at the Start |
複雑な構造を有する含窒素生物活性化合物や機能性材料の効率的な合成のために、新規ドミノ反応の開発は、今なお強く求められている。研究代表者は、α,β-不飽和イミンへの1,4-付加反応を含むドミノ反応により、様々な含窒素ヘテロ環合成法を開発している。本研究では、不飽和結合を二つ有するα,β,γ,δ-不飽和イミンを求電子剤に用いた新規ドミノ反応の開発を目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
複雑な構造を有する含窒素生物活性化合物や機能性材料の効率的な合成のために、新規ドミノ反応の開発は、今なお強く求められている。研究代表者は、α,β-不飽和イミンへの1,4-付加反応を含むドミノ反応により、様々な含窒素ヘテロ環合成法を開発している。本研究では、不飽和結合を二つ有するα,β,γ,δ-不飽和イミンを求電子剤に用いた新規ドミノ反応の開発を目的とする。具体的には、一つ目の求核剤のケテンシリルアセタール(KSA)、またはケテンシリルチオアセタール(KSTA)が1,4-付加して生成した高反応性中間体イミノシクロブテノン、またはイミニウム塩へ、第2番目の異種求核剤を連続付加させることによって多官能基を有する含窒素合成中間体を得る。さらに、得られた合成中間体の官能基変換によって、生物活性化合物や機能性材料の基本骨格である含窒素ヘテロ環化合物を合成する。そこで令和5年度は令和4年度に引き続き、α,β,γ,δ-不飽和イミンの代わりにブロモ基を有さないα,β-アルキニルイミンに対し、カリウムヘキサメチレンジシラジド(KHMDS)存在下、保護基を有する2-アミノマロン酸エステルを共役付加させた後、脱保護を行うことにより、3-アミノ-4-アリール-2-ピリドンを得ることに成功した。得られた3-アミノ-4-アリール-2-ピリドンに対し、イリジウム触媒を用いた炭素-水素結合活性化を経る分子内アミノ化反応を行い、2,3-二置換β-カルボリン-1-オンを得ることに成功した。また、末端アルキニルイミンに対して塩化アルミニウムの存在下、求核剤としてケテンシリルアセタールを作用させることでドミノ1,4-付加反応が進行し、様々な置換基を有する多置換δ-ラクタムが得られることを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ブロモ基を有するα,β-アルキニルイミンの代わりに、ブロモ基を有さないα,β-アルキニルイミンを出発物質に用いたイリジウム触媒を用いた炭素-水素結合活性化を経る分子内アミノ化反応により、2,3-二置換β-カルボリン-1-オンが得られること明らかにすることができたため。また、末端アルキニルイミンに対して、塩化アルミニウムの存在下、求核剤としてケテンシリルアセタールを作用させたドミノ1,4-付加反応によって、様々な置換基を有する多置換δ-ラクタムが得られることも見出したため。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度は、令和5年度までに得られた新規ドミノ反応の知見をもとに、当初計画していたα,β,γ,δ-不飽和イミンを求電子剤に用いた新規ドミノ反応の開発を目的とし、一つ目の求核剤のケテンシリルアセタール(KSA)、またはケテンシリルチオアセタール(KSTA)が1,4-付加して生成した高反応性中間体イミノシクロブテノン、またはイミニウム塩へ、第2番目の異種求核剤を連続付加させることによって多官能基を有する含窒素合成中間体を得る。また、α,β,γ,δ-不飽和イミンの代わりにα,β,γ,δ-不飽和ケトンへの含窒素求核剤を用いた新規ドミノ反応を経る含窒素および酸素ヘテロ環の合成を行う。さらに、得られた合成中間体の官能基変換によって、生物活性化合物や機能性材料の基本骨格である含窒素ヘテロ環化合物の合成を検討する。
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