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空孔制御された異種高分子系ナノシートの積層膜の構築

Research Project

Project/Area Number 22K05229
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 35020:Polymer materials-related
Research InstitutionKagawa University

Principal Investigator

上村 忍  香川大学, 創造工学部, 教授 (60423498)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Keywordsナノシート / 多孔性構造 / 薄膜 / 多孔性高分子ナノシート / 分離膜 / 共有結合性有機構造体 / 積層膜 / 多孔性
Outline of Research at the Start

本研究では,水の透過とイオン分離という機能を兼ねそろえたナノシート系RO膜を目指し,多孔性高分子系ナノシートの積層膜の構築を行う.特に,多孔性薄膜内で空孔が連続した構造を維持する構造制御を積層時の相互作用により試みる.具体的には,ナノシートは二次元共有結合性構造体 (2D-COF) や窒化炭素類であり,これらナノシートを交互に積層,またはナノシート間に異種分子を導入することで,空孔を連続的に維持した構造を構築することを目指す.交互積層においては,窒化炭素ナノシート上に,可逆的な反応で作られる2D-COFをその場で合成,成長させることで構築することを試みる.

Outline of Annual Research Achievements

本研究課題では,分離膜などでの応用を目指した連続的な空孔を有し,且つ機能を有する比較的大面積な薄膜の構築を,共有結合性有機構造体(COF)で目指している.今年度はヘプタジン誘導体からなるCOFの合成条件の改善と,ナノシート材料として知られている窒化炭素高分子ナノシート(ポリヘプタジンイミド (PHI))上でのCOF成長を中心に試みた.
難溶性ヒドラジノヘプタジン (THH) でのCOF合成において比較的良溶媒と酸触媒での反応であっても,未反応のTHHの残存が確認されていた.そこで今年度はDMSOなどの高沸点極性溶媒(高温での反応),及び混合溶媒での反応を実施した.この結果,極性溶媒中での高温での反応は今までよりも収率が高く(約60%),未反応THHの存在が大幅に減少した.さらに混合溶媒を用いた反応では,酸触媒を利用することで収率は約85%となり,大幅な反応促進を確認した.しかしながら,XRDや細孔径評価では,細孔由来のピークや挙動が十分に確認できておらず,結晶性の低さなどが問題となった.今後,結晶性の向上,2段階反応(2,3量体からの成長)などを精査し,構造を明らかにすることを行う.
また後者のナノシート上でのCOF成長では,PHI分散溶液を用いた条件で,COF反応を行った.ジオキサン-水混合溶液を中心に反応を行った結果,その混合溶媒では溶液反応が進行しやすく,最初は粒子状が生成,その後粒子は気液界面へ浮上または凝集化し沈殿,さらにその状態から成長していく,という成長過程が確認された.このため,混合したナノシート上では直径数μm粒子が吸着していることが確認されたものの,多くが凝集体中に混合されていたため,十分な評価が行えない状況であった. 今後は2次元成長しやすい分子での反応と,ナノシート選択性を高めるために溶媒を変更して,凝集体を生成しないような反応制御する.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

ぺプタジン誘導体からの合成に関しては,反応進行を確認できているものの,低い結晶性のため評価が不明瞭な状況であるため,結晶成長条件を検討する必要がある.難溶性分子を利用した構造体の構築であるため,当初通りの進行状況である.
また,ナノシート上での反応においては,平面性分子での反応性は別分子で確認済みであることから,マクロな沈殿物を回収しない条件での反応へ切り替え,各種平衡(溶解,吸着など)を制御することで反応進行に務める.こちらはナノシート回収後の評価(ナノシートの回収などサンプル調整を含める)などで評価が難しいこともあり,少し遅れ気味ではあるが,少なくとも表面に吸着しているという点では進行している.

Strategy for Future Research Activity

次年度は主な展開として薄膜の機能評価のための製膜を目指す.本年度得られた生成物は多官能基を有するビルディングブロックで構築された分子であるため,さらに成長させることが可能であるため,オリゴマーを利用した固相反応での製膜を試みる.また溶液中での反応においては,結晶性向上のため溶媒の変更,回収方法の検討を行う.
ナノシート上での成長に関しては,前述したように反応・溶解・吸着平衡を制御する必要があり,そのために濃度・溶媒条件の精査を行う.また吸着条件の変更をここ見る際には,金属イオンを担持(または配位結合)させた窒化炭素系ナノシートの構築も検討し,より選択的な吸着が可能なシートを目指す.加えてヘプタジン誘導体からなる構造体でもハイブリッド化を試みる.

Report

(2 results)
  • 2023 Research-status Report
  • 2022 Research-status Report
  • Research Products

    (4 results)

All 2023 2022

All Presentation (4 results)

  • [Presentation] 窒化炭素系分子と 対称アルデヒド化合物からなる共有結合性有機構造体の合成2023

    • Author(s)
      程 銘,河野 貴士,小林 大城,西元 優太,上村 忍
    • Organizer
      第72回高分子討論会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] 二次元COF―ナノシートハイブリッドの構築2023

    • Author(s)
      小林 大城,程 銘,河野 貴士,西元 優太,上村 忍
    • Organizer
      第38回中国四国地区高分子若手研究会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] ヘプタジン誘導体を用いた窒化炭素系共有結合性有機構造体の構築2022

    • Author(s)
      河野貴士,小林大城,上村忍
    • Organizer
      第71回高分子討論会
    • Related Report
      2022 Research-status Report
  • [Presentation] ヘプタジン含有COF構築を目指したヒドラジノヘプタジンのイミンカップリング反応2022

    • Author(s)
      河野貴士,小林大城,上村忍
    • Organizer
      第37回中国四国地区高分子若手研究会
    • Related Report
      2022 Research-status Report

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Published: 2022-04-19   Modified: 2024-12-25  

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