Project/Area Number |
22K05257
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 35030:Organic functional materials-related
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Research Institution | Sagami Chemical Research Institute |
Principal Investigator |
磯田 恭佑 公益財団法人相模中央化学研究所, その他部局等, 主任研究員 (20568620)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 電子–イオン混合伝導体 / 電子輸送 / ジアセチレン / 超分子化学 / 自己組織化 / イオン輸送 / イオン-電子混合伝導体 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、エチレンオキシド (EO) 鎖およびポリジアセチレン (PDA) からなるEO-PDAの構築を試みる。本分子は自己組織的に薄膜形成が可能で、薄膜内部ではEO鎖からなるイオン輸送部位、PDAからなる電子輸送部位が相分離した状態で配列するため、それぞれの電荷を輸送可能である。また、EO部位とPDA部位を近接させることで、それぞれの輸送特性が相互作用することが可能となる。本研究では、それぞれの輸送特性がどのように影響を与えていくかを、分子構造ならびに輸送するイオン種を変えることで、輸送メカニズムの探究および解明を行っていく。
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Outline of Annual Research Achievements |
エチレンオキシド (EO) とポリジアセチレン (PDA)からなる電子とイオン混合伝導体 (EO-PDA) による高速イオン伝導材料の開発を目的とする。 今年度では、エチレンオキシド (EO) とポリジアセチレン (PDA) からなる電子&イオン混合伝導体の構築 (EO-PDA) と高速イオン伝導材料の構築を目的とした。本申請の分子は、イオン伝導部位のEOと電子伝導部位のPDAで構成される。高分子薄膜EO-PDAの前駆体であるEO-DAは、親水性EO部位、疎水性ジアセチレ ン (DA) 部位および水素結合性部位からなる。薄膜内では、それぞれの部位が配列したナノ相分離構造を形成可能である。その後、光照射による架橋重合により DAが高分子PDAを生成する 。重合されたEO-PDA薄膜内では、イオンおよび電子伝導パスの形成・固定化がなされる。さらに、EO-PDA薄膜は、EO部位で金属イオン M+を捕捉・輸送可能、PDAでは還元型ドープにより電子伝導性のラジカルアニオン種を形成可能である。 従来研究とは異なり、薄膜内での両伝導パスをナノスケールで制御、金属イオンとラジカルアニオン間を同一分子内で近距離に配置できるように材料設計をし ている。正負の電荷の静電的な相互作用は1/(距離)2で働くことから、本系での電子と金属イオンの相互作用が非常に大きくなることは明らかである。その結 果、PDAの主鎖方向の高速の電子伝導はイオン伝導に影響を及ぼすことが可能となり、超高速なイオン伝導が達成されると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに、上記目的物質を設計・合成を検討してきた結果、目的分子の合成に成功している。得られた化合物は、薄膜状態で自己組織的に親水性および疎水性部位が各々近接した配列を形成することがXRD測定などを用いることで明らかとなった。また、得られた薄膜は光照射により、薄膜の色が変化し、光照射前後でのIR測定およびRaman測定により、ジアセチレン部位由来のピークに変化が確認されたことから、光照射によりトポロジカル重合が進行していることが示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、これらの薄膜の光学特性および伝導特性について評価を行なっていく予定である。さらには、金属塩との複合化による薄膜内での集合構造の制御や金属 塩の種類による構造への影響や物性への影響などを探索していく。
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