Project/Area Number |
22K05319
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 37010:Bio-related chemistry
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
實吉 尚郎 宮崎大学, 医学部, 准教授 (10564784)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 細胞内デリバリー / 生体内化学反応 / 合成核酸 / がん / 細胞内化学反応 / 核酸合成 / 抗がん / テロメア / 細胞死 / 化学療法 / マウス |
Outline of Research at the Start |
がん細胞はテロメアの異常伸長により無限増殖していることから、テロメアは新たながん化学療法のターゲットである。しかしながら、テロメアを標的にしたがんの抑制手法は正常細胞とがん細胞との十分な識別ができず、副作用の回避が困難である。本研究では、テロメアを標的にした合成核酸に保護基を結合し、がん細胞選択的な脱保護反応をトリガーとした細胞死誘導を達成する。正常細胞では脱保護されず機能しないため、副作用の軽減が可能となる。本研究成果により、正常細胞とがん細胞を識別可能な合成核酸を用いる新規がん化学療法への展開が期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
がん細胞はテロメアの異常伸長により無限増殖している。そのため、テロメアは新たながん化学療法のターゲットになっている。例えば、テロメア突出部位に対応する合成オリゴヌクレオチド(T-oligo)は、テロメアの損傷状態を模倣し細胞死を誘導する。しかしながら、テロメアを標的にしたがんの抑制手法は正常細胞とがん細胞との十分な識別ができず、副作用の回避が困難であった。本研究では、T-oligoに保護基を結合し、がん細胞選択的な脱保護反応をトリガーとした細胞死誘導を達成する。正常細胞では脱保護されず機能しないため、副作用の軽減が可能となる。 本年度は、がん細胞への選択的な取り込みを期待し、保護基にビオチンを結合したT-oligo誘導体を合成した。次にがん細胞に化合物を添加したところ、T-oligo配列選択的な細胞増殖抑制が観測された。本結果は、ビオチンが結合した比較的大きな保護基であっても細胞内で除去され、活性発現したことを示唆している。しかしながら、ビオチンを結合していないコントロール化合物と比較して同程度の活性を示すにとどまった。トランスフェクション試薬を使用した実験においても、コントロール化合物とほぼ同様の活性を示した。これらの結果から、機能性基(ビオチン)による細胞内導入は現段階では達成されていない。今後は、細胞株や他の機能性基を検討し、がん細胞選択的な取り込みも含めた活性発現を目指したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
修飾基となるビオチンを有する保護基を結合したT-oligoの化学合成と細胞実験を行えたが、期待する機能には到達せず、担がんマウスを使用した動物実験まで展開できなかった為。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、細胞株や機能性基を検討しがん細胞選択的な活性発現を目指す。リアルタイムPCRやウェスタンブロッティングによって細胞内での活性発現の詳細を検討する。更に、デリバリーを含めた動物実験まで展開する予定である。
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