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乳成分による制御性T細胞を介したがん免疫逃避機構の制御

Research Project

Project/Area Number 22K05522
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 38050:Food sciences-related
Research InstitutionUtsunomiya University

Principal Investigator

山田 潔  宇都宮大学, 農学部, 講師 (30313076)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Keywords制御性T細胞 / がん / 脂肪酸 / 乳脂肪球皮膜 / 抗腫瘍免疫
Outline of Research at the Start

腫瘍組織内の制御性T細胞がCD8 T細胞を抑制するため、がん細胞は抗腫瘍免疫から逃避している。腫瘍内の制御性T細胞はCD36を介して微小環境に適応している。制御性T細胞のCD36を介した機能に対する日常的な食品の効果は検討されていない。本研究では、CD36を含有する乳成分が腫瘍内の制御性T細胞を抑制し、CD8 T細胞の抗腫瘍活性を増強する可能性について検討する。

Outline of Annual Research Achievements

C57BL/6Jマウス脾臓由来ナイーブ CD4 T細胞を TGF-βと IL-2存在下で抗原刺激して得られたFoxp3陽性Treg細胞を、B16メラノーマ細胞の培養上清(CM)で培養した結果、コントロール培地に比べてTreg細胞のCD36発現量が有意に増加した。このB16細胞のCM添加で誘導されたCD36発現の上昇は、DMSO懸濁した乳脂肪球皮膜(MFGM)の添加により、濃度依存的に有意に抑制された。このことから、CD36を介してがん細胞由来の脂質を取り込んだTreg細胞のCD36発現増加を、CD36を含有するMFGMが抑制することが示唆された。このCD36発現増加の抑制は、Treg細胞が発現するCD36を介して脂質が取り込まれるのを、MFGMに存在するCD36が競合的に阻害したことにより生じた可能性が考えられた。CMのみで培養したTregについてBODIPY標識脂質の取り込み量を測定した結果、コントロール培地培養と比べて増加した。一方、MFGMを添加してTreg細胞を培養したところ、Treg細胞上のCD36発現は抑制されたが脂質取り込み量は抑制されなかった。これらのことから、MFGMによるTregのCD36発現の抑制は、BODIPY標識脂質の取り込みには影響を及ぼさないことが考えられた。次に、C57BL/6Jマウスの背部皮下にB16細胞を移植したメラノーマ担がんマウスに対して、MFGMの経口投与が及ぼす影響を検討した。その結果、有意な差は認められなかったが、MFGMの経口投与が移植後の腫瘍体積の増加を抑制し、生存期間の延長をもたらす可能性が考えられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

報告にあるように、Treg細胞のCD36発現はがん細胞培養上清で培養することにより増加するが、この増加がMFGM添加により抑制されることが確認できた。しかし、使用した蛍光標識脂肪酸を用いた試験では、CD36を介した脂質取り込みの抑制は確認できなかった。がん細胞が産生する脂質と異なり、蛍光標識脂肪酸に対しては競合的阻害が働かない可能性が考えられた。一方、MFGMの経口投与が担がんマウスに及ぼす影響について試験を実施し、腫瘍が抑制される可能性が考えられる結果を得ることができた。

Strategy for Future Research Activity

TregのCD36発現を介した脂質取り込みについて、蛍光標識脂質の種類を変えて検討する。また、MFGM添加したTreg細胞のCD8 T細胞への作用について検討していく。MFGMの経口投与が担がんマウスに及ぼす影響についてさらに試験を重ね、その有効性を明らかにしていく。

Report

(2 results)
  • 2023 Research-status Report
  • 2022 Research-status Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2024

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] がん免疫逃避に関与する制御性T細胞の機能に及ぼす乳脂肪球皮膜の影響2024

    • Author(s)
      森澤美希、橋本啓、山田潔
    • Organizer
      日本農芸化学会
    • Related Report
      2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2022-04-19   Modified: 2024-12-25  

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