Project/Area Number |
22K05643
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 39030:Horticultural science-related
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Research Institution | National Museum of Nature and Science, Tokyo |
Principal Investigator |
水野 貴行 独立行政法人国立科学博物館, 植物研究部, 研究主幹 (80758772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立澤 文見 岩手大学, 農学部, 教授 (30320576)
DEVKOTA HARI 熊本大学, 大学教育統括管理運営機構, 特任助教 (90750042)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 花色育種 / アントシアニン / 花色 / プリムラ |
Outline of Research at the Start |
多彩な花色を持ち花壇苗として人気の高いプリムラの花色素を用いて、交配後に生じる花の色をインビトロで予測する技術を開発する。近年、園芸花きにおいても翡翠色の花が育成できる可能性が示された。申請者らは、プリムラには青色花と淡黄色花があり、交配による翡翠色花育成の条件が揃っていると考えた。本研究では、複数のプリムラ園芸品種群やシノ-ヒマラヤ地域の野生プリムラの花色素データを網羅的に収集・体系化するとともに、青色花と淡黄色花の各色素成分をインビトロ条件で混ぜ合わせ、翡翠色を発色する組み合わせを特定する。これにより、新たな品種を戦略的に育種する技術を開発する。
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Outline of Annual Research Achievements |
多彩な花色を持ち花壇苗として人気の高いプリムラの花色素を用いて、交配後に生じる花の色をインビトロで予測する技術を開発する。近年、園芸花きにおいても翡翠色の花が育成できる可能性が示唆されている。申請者らは、プリムラには青色花と淡黄色花があることから、交配による翡翠色花育成の条件が揃っていると考えた。本研究では、複数のプリムラ園芸品種群やシノ-ヒマラヤ地域の野生プリムラの花色素データを網羅的に収集・体系化するとともに、青色花と淡黄色花の各色素成分をインビトロ条件で混ぜ合わせ、翡翠色を発色する組み合わせを特定する。これにより、新たな品種を戦略的に育種する技術を開発する。 今年度は、自然界において翡翠色の花を咲かせるパイナップル科の植物であるヒスイランについて、詳細な色素解析を行い、その結果を論文として発表した。これにより、翡翠色の発色には青色の発色に関わる色素成分と淡い黄色の発色に関わる色素成分の両方をバランスよく生合成する必要があることが明らかになった。さらに、ネパールにおいて、現地の森林環境省の担当者の案内のもと、原種プリムラの自生地調査を行った。加えて、プリムラを栽培・育種する農家を視察し、プリムラにおいて、翡翠色の花が育成できる可能性を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
関連する論文を出版し、プレスリリースすることが出来た。また、当初予定していたネパールでの現地調査を実施することが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
プリムラ数種の花における未知化合物について、今後も継続的に色素の単離と構造決定を行う。具体的には、カラムクロマトグラフィーやゲルクロマトグラフィー、分取HPLCなどによる分離・精製、質量分析、TLC、加水分解、NMRなどの手法を用いる。また、単離した色素を用いたインビトロでの花色シミュレーションを行う。特に、今年度はプリムラの花に含まれる色素を用いて、翡翠色の発色が可能かどうかを検討する。さらに、海外調査の準備を行う。昨年度のネパール調査では、プリムラの開花期を遅れてしまったこともあり、現地のプリムラ属の分類を専門とするカウンターパートと連絡を密に取り、現地調査するためのスケジュールを組む。また、プリムラの栽培農家との意見交換から、ポリアンサ系およびオーリキュラ系の園芸品種群ではすでに翡翠花を育成するための十分な形質を持つ品種が存在する可能性があることが明らかになった。そこで、農家で育成されている育種系統の花色と色素を幅広く調査する。
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