An investigation for population maintenance mechanisms in Nemalionopsis shawii, an endangered freshwater red alga in Japan
Project/Area Number |
22K05691
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 39060:Conservation of biological resources-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
栗原 暁 九州大学, 農学研究院, 助教 (00399817)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
羽生田 岳昭 北里大学, 海洋生命科学部, 講師 (40379334)
飯間 雅文 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(環境), 准教授 (80202836)
宮沢 良行 九州大学, キャンパス計画室, 学術推進専門員 (80467943)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 淡水紅藻 / オキチモズク / 絶滅危惧種 / 系統地理学 / 光環境 / 景観 / 保全 / 淡水藻 / 生態学 / 光環境測定 / 景観管理 / 遺伝的多様性 |
Outline of Research at the Start |
オキチモズクは、個体群の縮小・消失、遺伝的多様性の低下が危惧されている淡水大型紅藻で、早急な保全が必要である。本研究では次の2点に着目する。 ①本種の生態を理解するうえで鍵となる生育地の光環境に対し、新たに開発する低価格デジタルデバイスを用いた多地点同時解析を通して、生育の長期・積算的な指標(生育密度、藻体長)と瞬間的な指標(光合成、光阻害、水温)、各種物理環境との相関を検証し、個体群の維持に支障をきたす恐れのある環境要因、および景観を特定する。 ②マイクロサテライトを用いた遺伝的多様性解析により、本種の個体群間・内の遺伝的流動の有無、遺伝的多様性の程度を明らかにし、個体群の持続可能性を評価する。
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Outline of Annual Research Achievements |
・生育調査 定例の生育調査を幸川(福岡県福岡市)で2022年11月、2023年1月、3月に実施した。本調査では、生育地点を含むよう流呈方向104 m(川幅3m)の調査区間を設定し、1 m方形枠を使って枠内の株数を計数して分布地図を作成した。その際、1 m方形枠内を20 cm 刻みの25マスに区切り、計数した20 cm 枠内の株数を合算して株密度(1 mあたり)を算出した。2021年のデータと比較した結果、2022年11月、2023年1月は2021年とほぼ同様の地点に生育が見られたものの、株数は大きく減少していた。一方、2023年3月ではこれまでに見られなかった地点で株の出現が見られた。釜蓋川(長崎県雲仙市)の調査は2022年5月、6月、11月から2023年3月の各月に実施した。 ・系統地理学的解析 マイクロサテライトマーカーの開発として、培養株(福岡県朝倉市産)より抽出したRNAをもとにRNA-Seq解析を実施した結果、100遺伝子座のマイクロサテライト領域を抽出することに成功した。国内4地点(長崎県雲仙市、東京都立川市、沖縄県、鹿児島県奄美大島)より採集された1個体を用いてプライマーテストを行い、46遺伝子で良好な結果を得ることができた。また、系統地理学的解析を実施するためのサンプルとして、福岡県福岡市(幸川)、長崎県雲仙市(釜蓋川)、鹿児島県(奄美大島)、東京都立川市の既知の生育地から各20個体を採集した。今後、これらのサンプルに加え、熊本県、鹿児島県、福岡県の既知の生育地での採集に加えて、2022年に新たな生育地が報告された岐阜県産のサンプルを入手し、開発した遺伝子座を使った系統地理学的解析を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
業務多忙により、環境計測デバイスの設計、およびそれらを用いたデータ取得の検証が予定通りに進んでいない。
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Strategy for Future Research Activity |
・環境データ測定の自動化に関しては、当初の計画通り、環境計測の小型デバイスの開発を進め、幸川での実証試験を行う。環境計測の自動化が難しい項目について(例としては開空率)は手動で取得し、継続して行う生育データと環境データの相関を分析する。 ・系統地理学的解析では、令和4年度に調査できなかった地点(福岡県朝倉市、熊本県加勢川・球磨川水系、鹿児島県出水市、鹿児島県南九州市等)で採集を行う。令和4年度に作成した46セットのプライマー対を用いたPCR増幅、フラグメント解析を行い、良好な結果が得られるセットを選抜する。昨年度入手したサンプル、および今年度中に採集予定のサンプルからのDNA抽出、フラグメント解析を実施する。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)