Project/Area Number |
22K05711
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 39070:Landscape science-related
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
藤原 道郎 兵庫県立大学, 緑環境景観マネジメント研究科, 教授 (80250158)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 放置竹林 / 竹稈再生 / タケノコ / 防護柵 / 成長段階 / モウソウチク / イノシシ / ナルトサワギク |
Outline of Research at the Start |
放置竹林の拡大が問題となっているが、イノシシによるタケノコ摂食や、モウソウチクチップのマルチ資材化による外来植物の再生抑制、穂先タケノコの食品化など竹稈発生を抑える事象も生じている。これらはモウソウチクの異なる成長段階での攪乱と捉えることができる。すなわちイノシシによるタケノコ摂食は竹稈の成長初期段階での攪乱、穂先タケノコの採取は竹稈の成長途中の成長中期段階での攪乱、竹チップ作製のための竹稈伐採は成長が終了した成長終期段階での攪乱といえる。本研究では、モウソウチクの竹稈発生・成長における異なる成長段階での攪乱の影響を明らかにすることで、人口減少地域の生態系保全と持続可能性に貢献するものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、イノシシによるタケノコ摂食(成長初期段階)、穂先タケノコ採取(成長中期段階)、竹稈伐採(成長終期段階)によるモウソウチク(Phyllostachys edulis)林での竹稈減少数と新出竹稈数を比較することから、各成長段階での攪乱が新稈再生に与える影響を明らかにすることを目的とした。さらに間伐竹稈から竹チップを作製しマルチ材とすることで、特定外来生物ナルトサワギクに対する竹チップ(モウソウチク破砕物)の地表面被覆による再定着防止(防除)効果を明らかにすることを目的とした。 柵設置前後に発生した竹稈の胸高直径は柵内のイノシシの影響が無い場合は12.8±1.7cm(平均±標準偏差)および13.0±1.9cmであったのに対し、柵外のイノシシの影響がある場合、同時期の変化を見てみると12.4±2.5cmから11.8±2.9cmであった。イノシシの摂食の影響が無い場合は胸高直径が大きい側にシフトしていくのに対し、影響がある場合は小さい側にシフトしていく傾向が見られた。柵設置後の1年間あたりの新稈数は柵内のイノシシの影響がない場合は10.6から12.4本/100m2であったのに対し、柵外のイノシシによる摂食がある場合は1.6から2.4本/100m2であった。イノシシの摂食は竹稈発生数の減少に加え、新稈の胸高直径の減少の可能性も考えられたが、さらに検討が必要である。また初期攪乱の有無とモウソウチク再生の年レベルの同調性(年変動)に関する評価を行った。 これらの結果は日本景観生態学会、日本生態学会、EcoSummit2023での発表にまとめることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に想定していたモウソウチク(Phyllostachys edulis)の初期成長段階での攪乱の影響解明として、イノシシによるタケノコ摂食数とその季節変化,摂食されたタケノコのサイズとその季節変化、新稈の数とサイズなどを明らかにすることができたこと、また途中段階で成長を止めるトマリタケノコの量的評価まで行うことができた。2年度に想定していたモウソウチクの初期成長段階での攪乱の影響解明として、イノシシによるタケノコ摂食と非摂食の比較の継続モニタリングが実施できたこと、新稈の数とサイズなどを明らかにすることができたこと、また初期攪乱の有無とモウソウチク再生の年レベルの同調性(年変動)に関する評価まで行うことができた。さらに摂食を行ったイノシシの行動解析中であり、ほぼ当初想定した目的を達することができたといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
3年度以降の推進方策は、モウソウチク(Phyllostachys edulis)の成長中期段階での攪乱の影響の解明として採取された穂先タケノコの数とサイズおよびその季節変化、穂先タケノコから製造されたメンマの価格の算出、新稈の数とサイズを明らかにする。また、モウソウチクの成長終期段階での攪乱の影響の解明として間伐数とサイズ、間伐竹稈から得られた竹チップ量,新稈の数とサイズを明らかにする。さらに竹マルチによるナルトサワギク再定着抑制効果と必要な竹稈量の解明として、特定外来生物ナルトサワギクの再定着防除に必要な竹稈量の算出を行う。一方、各段階の攪乱としてのタケノコ掘り、穂先タケノコの採取、竹稈伐採には相当の労力を必要とする。持続可能な管理につなげるにはこれらに要する時間やコストも検討する必要がある。次年度以降、攪乱に要する時間とコストの検討も行うこととする。 これらにより、竹を資源として活用することで地域の外来種防除の持続可能性を高めるための基礎的データの蓄積ができ、竹林の資源化と持続的な外来種防除につなげることとする。
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