Project/Area Number |
22K05716
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 39070:Landscape science-related
|
Research Institution | Meisei University |
Principal Investigator |
柳川 亜季 明星大学, 理工学部, 准教授 (90620469)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芳村 圭 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (50376638)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
|
Keywords | レジスタンス / SPEI / 安定同位体 / レジリエンス / 極端現象 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、脆弱性評価に用いられるレジスタンスおよびレジリエンスの評価の根幹をなす極端現象の時間的制約を大幅に緩和することで、極端現象における生態系機能評価の真値に迫る。そのために、水バランスを示すSPEI(標準化降水量蒸発散量指数)を過去1000年以上の時間スケールで整備し、極端現象の再現期間の適性値を算出する。このSPEIを使って、気象イベントを20年に1度の干ばつから20年に1度の大雨までの7分類する。再現期間ごとのNDVIの変動からレジスタンスおよびレジリエンスを算出し、同時期の気象条件および植物種数のデータを使って、レジスタンスおよびレジリエンスに関するモデルを構築する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
生態系機能評価において、干ばつや多雨といった極端現象の再現期間は極めて重要な指標であるにもかかわらず、時間スケールの観点から不十分な気象情報に戻づいて、生態系機能の評価をしている実態がある。たとえば、過去50年の気象データから20年に一度程度の干ばつと推定されたとしても、もし、過去1000年のデータが存在すれば、50年に一度の干ばつかもしれない。本研究は、その評価の根幹をなす極端現象の再現期間に関する時間的制約を大幅に緩和することで、極端現象における生態系機能評価の真値に迫る。 そのために、まず、過去1000年以上の時間スケールで極端現象の評価に必要な気象データを整備し、SPEIという干ばつの程度を示す指標から、極端現象の傾向をつかむことができた。また、SPEIは、指数を標準化する過程で、参照期間の影響をうける。既存研究では、産業革命以降、日本の京都周辺において乾燥化を報告していたが、長期のデータで再評価することにより、これとは異なる結果を得ることができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初、1年目に851年から2020年までの気象データに基づいたSPEIの算出を予定しており、おおむね計画通り進んでいるため。 研究分担者である芳村氏の提供する、過去の月毎の気象データを用いて、西暦851年から2020年までのSPEIを1カ月から48か月まで、算出した。データ精度が過去の気象データのプロキシに依存するため、より昔のデータほど、不確実性が高いという課題がある。この点については、共同研究の中で改善をはかるとともに、SPEIの算出年代を複数設定し、開始年代によるSPEIの値の変動を明らかにすることができた。その結果、古い期間のデータほど不確実性が高いことが懸念されたが、それを明示的に示す結果は得られなかった。このため、このデータを使ってSPEIの算出をおこなうことができた。このため、おおむね順調に進展しているとした。
|
Strategy for Future Research Activity |
1982-2020年の毎月のレジスタンスおよびレジリエンスの推定を行う予定である。 1982 年から2020 年 までの植生指数(GIMMS-NDVI3g, MODIS-NDVI) を用いて(15日毎)、雲などの影響を排除するため、月最大値から毎月のデータを生成する。 再現期間別の気象イベントの分類を長期の気象データから算出されたSPEIを使って(月毎)、5、10、25-75、90、95パーセントタイルに気象イベントを7分類する。SPEIは月データであるため、NDVIで決定された、NDVI最大月のSPEI(851-2020年)を用いる。SPEIで25-75%に分類された年の月の平均値をグリッドごとに1-12月について求める。その値を平年並みだった月のSPEIとする。各月について、SPEIの分類から気象イベントを分類したうえで、下記の式に基づき、当該月のレジスタンスおよびレジリエンスを算出する。
|