Project/Area Number |
22K05755
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 40010:Forest science-related
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Research Institution | Hokkaido Research Organization |
Principal Investigator |
阿部 友幸 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 森林研究本部 林業試験場, 主査 (80414241)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 流体計算 / 風害地形 / 気象モデル / 数値流体力学計算 / CFD / 森林風倒害 / 温暖化 / 適応策 / 気象害防除 / 強風予測 |
Outline of Research at the Start |
長期間林木を育成する林業で大きな課題となる気象害防除において、特に大きな割合を占める風倒害をとりあげ、台風などのイベント時、地形に応じて強風の曝露の程度がどのように変化するかを明らかにする。従来林学では、風倒害の発生個所は、斜面方位や露出度といった、ごく少数の地形要素と結び付けられるに過ぎなかった。しかし、被害と地形の関係の実態はもっと多様であって、経験的には20種類以上の風害地形があることが認識されている。本研究では、流体解析によって被害と地形の多様な関連性を再現できるかを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
長期間林木を育成する林業で大きな問題となる風倒害をとりあげ、台風などのイベント時、地形に応じて強風の曝露の程度がどのように変化するかを明らかにする。従来の研究では、風倒害の発生個所は、斜面方位や露出度といった、ごく少数の地形要素と結び付けられるに過ぎなかった。しかし、被害と地形の関係の実態はもっと多様であって、経験的には20種類以上の風害地形があることが知られている。本研究では、流体解析によって被害と地形の多様な関連性を再現できるかを明らかにする。
研究項目1「各種記録にのこる風倒被害地分布の整理」洞爺丸台風(北海道)、1987年台風12号(長崎県対馬)の風倒被害地分布をGIS上に入力、データ整備を行った。また、文献に出現する風害地形を関係する風の動きによって分類し、タイプ分けした。風害地形のタイプには、「a直接当たる」、「b乗り越える」、「c収斂する」、「d谷が導く」、「e谷が曲げる」、「f吹き渡る」、「g乱流による突風」、が認められた。風害地形のタイプごとに、従来の研究で風倒被害との関係が指摘されている地形因子(露出度・斜面方位)との関連を整理したところ、「a直接当たる」、「c収斂する」は正の関連が想定できたが、「b乗り越える」、「d谷が導く」、「e谷が曲げる」は関連が認められない、もしくは負の関連が想定された。
研究項目3「工学モデルのみの強風域再現」1987年台風12号による風倒被害地(長崎県対馬)において、工学モデルのみの強風域再現を行い(メッシュサイズ50m)、風害地形との対応を検討した。「c収斂する」、「e谷が曲げる」に関係する風害地形は、再現できる可能性が認められた。しかし「b乗り越える」に関連する風害地形は再現可能性が低かったため、引き続き検討が必要と考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究項目1「各種記録に残る風倒被害地分布の整理」において、風倒被害地箇所をGISへ整理し、また風害地形への分類を行った。この項目では手法的な問題がなく順調に進んでいる一方、流体計算に関する研究項目(項目2および3)では、解析に用いる気象モデルおよび工学モデル双方とも技術的なハードル高く、研究で使いこなすに至るまで一層の情報収集が必要と考えられたため。
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Strategy for Future Research Activity |
流体計算の専門機関との連携をすすめ、円滑な解析作業につなげる。
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