Project/Area Number |
22K05769
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 40020:Wood science-related
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
北守 顕久 大阪産業大学, 工学部, 准教授 (10551400)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 木材の強度特性 / 切り欠き / せん断強度 / 木材強度 / せん断 / DIC |
Outline of Research at the Start |
持続可能社会の実現において、木造建築物への期待が高まっており、近年では中大規模木質構造技術の発展と実建築への応用が著しい。一方で、適材適所に木材を使用するためには、その強度性能を正確に評価する必要がある。本研究では、切り欠きを有する部材の耐力性能を評価し、切り欠きの形状と荷重条件に応じた有効な耐力低減係数を示すことを目標とする。具体的には、切り欠きを有する木質部材における応力の発生状況を明確化し、それが曲げ及びせん断に対する荷重発現に及ぼす影響を明らかとする。木材は不均一な材料であるため実大材を用いた評価が望ましく、一連の材料強度試験を実施し、画像相関法を用いた応力分布を調査する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、構造物において木材をより適切に使用するための基礎的知見として、耐力性能が実態よりも不当に低減されて評価されている可能性のある、切り欠きを有する部材の曲げ、せん断の強度性状について調査を行い、可能であればより実設計に即した有用な低減の係数を提案し、さらに耐力低下に対する有効な補強方法を提案することを目的としている。その手段として材料実験と合わせて画像相関法による応力分布の評価を行う。 研究初年度である2022年においては、特性値や応力分の影響を評価する手法を確立するための検討を行った。切り欠きを持つ木材のせん断強度を対象とし、無欠点スギ材を用いた静的逆対称4点曲げ試験法による評価を行った。せん断面下部に試験体せいに対する比率をパラメータとした切り欠きを設けた試験体について、その表面にランダムドットを塗布した試験体側面からの定点インターバル写真撮影を行いつつ、万能試験機を用いて破壊まで加力を行った。撮影画像をもとに、画像相関法によるひずみ解析を試み、試験体表面のせん断ひずみ分布を計測するとともに、得られた荷重―変形関係から計算される見かけの応力―ひずみ曲線と照らし合わせることで、各部位の応力度を算出を試みた。その過程において、画像解析に用いるための事前処理であるランダムドットの塗布の方法や、写真の撮影手法について、最適な条件を模索する検討を行った。その結果、試験体表面の応力分布をおおむね計測可能であることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね研究計画に沿った検討を行っている。初年度の目標であった試験体表面に対するペイントやランダムドットの付与方法など、木材に適したDICによる評価手法の確立に関してはおおむね満足する成果が得られていると判断する。一方で試験体の形状に関するパラメータの設定が多く、切り欠き形状が耐力性能に与える影響については、実験の実施とその結果の解析がやや遅れている。今後ペースアップしつつさらに検討を進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画に沿った検討を行う予定である。初年度に実施した実験結果の解析が未完了なものがあるため、これらについて早急に実施する。また、本年度はこれまで実施した2次元形状の試験体に加え、3次元形状の試験体を実験対象として取り扱う。このため、応力分布の計測方法にも影響があると考えられるため、適切な実験手法・計測手法の確立と照らし合わせながら研究を進める予定である。
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