Project/Area Number |
22K05921
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 41040:Agricultural environmental engineering and agricultural information engineering-related
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
多田 慎吾 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 北海道農業研究センター, 主任研究員 (40815445)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | ウシ / 行動 / 移動軌跡 / 機械学習 / 映像解析 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、近年ヒトの群集内移動の解析や自動車の自動運転の分野で活用される移動予測モデルを乳牛に応用し、牛舎内のウシの移動軌跡を予測可能なモデルを作成する。さらに、これを申請者が開発している牛舎内映像モニタリングシステムと組み合わせ、高精度な連続個体追跡の実現および異常検知への活用が可能か検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
家畜の精密な個体管理を可能とするには、低コストかつ省力的な個体ごとの行動把握システムが望まれる。本研究ではこれに資する技術として、ヒトの移動解析や自動車の自動運転で活用される移動予測AIモデルを乳牛に応用し、牛舎内のウシの移動軌跡を予測可能なモデルを作成する。そしてこれを監視カメラ映像による乳牛モニタリングシステムと組み合わせ、高精度な連続個体追跡の実現および異常検知への活用が可能か検証する。 2023年度は前年度に引き続き、所属機関および3戸の酪農家の放し飼い方式の搾乳牛牛舎にて牛舎内映像データを取得し、これを元に乳牛個体の移動軌跡データセットを作成した。前年度作成分を合わせて、のべ412頭分の約3,800分に相当する充実したデータセットを得られた。この一部を学習データとして、試行的に2~8秒間の過去座標の履歴から2~8秒間の将来座標を予測する乳牛移動軌跡モデルを作成した。しかし現在のところ、予測間隔が延びるほど予測精度が低下する傾向がみられた。また、映像モニタリングシステムによる個体の行動追跡途絶区間の補完にこのモデルの応用を試みた。短期間の補完の用途には応用可能であったが、実場面では追跡途絶の間隔が同モデルの予測可能限界期間と同等もしくは超えるケースもあるため、この目的においては長期間にわたっても高精度の予測が可能となることが望まれた。また、最終年度に実施予定の内容を前倒しして、異常検知に供する個体の発情履歴のデータの記録・収集を併せて進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画の通りに所属研究機関および現地酪農家での映像データ収集、移動軌跡データセット作成、乳牛移動軌跡予測モデル作成まで進められている。しかし、同予測モデルの精度評価のための検証用データ作成・整理に想定より時間と労力を要し、モデルの改良サイクルが確立できなかったため、モデルの性能向上および行動追跡途絶の補完への応用に停滞があった。しかしこの点は解消できる見込みであるとともに、最終年度に実施する予定であった異常検知への応用のための乳牛個体の状態データの収集は前倒しで進められたため、進捗状況は「おおむね順調」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の結果から、乳牛移動軌跡予測モデルの精度向上および予測可能期間の延長が必要と考えられたため、引き続き移動軌跡データセットの拡充、モデルの再学習およびモデル構造の改良に取り組む。そして、これを映像によるウシ個体識別・行動追跡プログラムに組み合わせ、個体追跡精度を向上させられる技術として示す。更には、実際の移動軌跡と予測移動軌跡とを対照することで個体の異常検知を行う機構を開発する。
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