Project/Area Number |
22K05965
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 42010:Animal production science-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
早川 徹 北海道大学, 農学研究院, 助教 (20705173)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2026: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | イミダゾールジペプチド / 食肉 / 筋原線維 / タンパク質 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、骨格筋に豊富に含まれるイミダゾールジペプチドであるカルノシンの死後骨格筋における生理的な役割を明らかにすることを目的とする。 家畜の骨格筋を食肉として利用するためには、死後の硬直現象およびその後の解硬現象を経る必要がある。これらの現象の大枠は解明されているが、矛盾点も多く、不明な部分もある。これは、骨格筋中の低分子化合物の影響についての詳細な検討がこれまでなかったためであると考える。特にカルノシンは骨格筋に豊富に含まれているにも関わらず、これらの現象への寄与は検討されていない。ここでは、カルノシンの死後骨格筋における筋収縮反応やタンパク質分解酵素への影響について検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、死後の骨格筋におけるカルノシンの生理的な役割を明らかにすることを目的とし、筋収縮を伴う死後硬直およびタンパク質分解を伴う解硬現象におけるカルノシンの影響について検討する。 当該年度では、死後骨格筋組織内の環境を再現した条件下における筋原線維収縮に対するカルノシンの影響について検討した。まず、ニワトリ骨格筋より調製した筋原線維のATP分解活性に対し、カルノシンの存在下において活性が向上されるかどうかを確認したところ、前年のアクトミオシンを用いた場合の結果と同様に、低pHおよび低カルシウムイオン濃度条件下において、カルノシンの添加によって活性が向上したことが確認された。さらに、顕微鏡下で筋原線維の収縮の様子を観察したところ、低pHおよび低カルシウムイオン濃度条件下では、カルノシン不在下では収縮が見られなかった一方で、カルノシン存在下では筋原線維の収縮が確認された。これらの結果は、死後の細胞内環境の変化においても、カルノシンが筋収縮を補助していることを支持する重要な知見であることを示し、死後硬直現象の解明に大きく貢献すると思われる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書に記載した仮説通りであり、かつ前年の結果を支持する結果を得ることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
カルノシンの死後硬直への影響について、実験動物を用いた筋線維タイプによる作用の違いがあるかどうかを確認する。マウスよりいくつかの筋肉部位を採取し、それぞれにおける筋原線維ATP分解活性および筋収縮観察を実施し、各部位のミオシンアイソフォームの割合から、カルノシンの筋線維タイプに対する作用の相違を確認する。 また、カルノシンによるタンパク質分解への影響についても、特にカルパインのタンパク質分解活性について検討する。これまでの検討と同様に、低pHおよび低カルシウムイオン濃度における作用を確認する。
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