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ヒトミクログリアが自然発生するヒト化マウスを用いた無菌環境での脳恒常性破綻の解明

Research Project

Project/Area Number 22K06059
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 42040:Laboratory animal science-related
Research InstitutionCentral Institute for Experimental Animals

Principal Investigator

片野 いくみ  公益財団法人実験動物中央研究所, 実験動物基礎研究部, 室長代理 (90442558)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2022)
Budget Amount *help
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Keywordsヒト化マウス / ミクログリア / IL-34 / 無菌動物
Outline of Research at the Start

無菌・SPF環境下のNOG-IL-34 Tgマウスにヒト造血幹細胞を移植してヒト化し、脳内ヒトミクログリアの細胞形態の観察・フローサイトメトリーを用いた活性化マーカーの発現、ミクログリア関連炎症性サイトカイン・ストレスホルモン・代謝物質(短鎖脂肪酸)等のバイオマーカーの産生、遺伝子発現の変化などを指標に、ヒトミクログリアの分化・成熟性を中心とする環境の違いによる生理的変化を調べる。また、末梢のヒト免疫細胞の活性化状態や神経細胞の変性の有無、行動異常の有無なども注視し、本モデルがマウス/ヒトの神経疾患(様)症状にどこまで近似するのか検討する。

Outline of Annual Research Achievements

“腸-脳相関”の分子実態は腸内細菌の代謝物質であり、脳の発達や機能への寄与が明らかになりつつある。腸内細菌叢のバランス失調と神経疾患発症とで強い相関性が見いだされており、腸内細菌叢を持たない無菌マウスは脳の恒常性維持を担う”ミクログリア”の分化不全を始めとする様々な神経疾患様変化が誘導される。本研究では、ヒト造血幹細胞移植後にヒトミクログリアが大量に分化するNOG-IL-34 Tgマウスを無菌化することで、腸内細菌叢の欠失がヒトミクログリア恒常性へどのように影響するか検討する。
初年度は、無菌NOG-IL-34 Tgマウスを樹立するべく、NOG-IL-34 Tgマウスの凍結受精卵を仮親マウスに移植し、定法で得られた新生子を無菌環境下の里親マウスに哺育させることで無菌NOG-IL-34 Tgマウス(第1世代個体)を得た。無菌化第1世代個体を交配し、無菌化第2世代NOG-IL-34 Tgマウスを拡大繁殖し検証実験に用いた。並行して、コントロールマウスとしてSPF環境下でも自然交配によるNOG-IL-34 Tgマウスを拡大繁殖して用いた。
初期検証として、無菌環境下における免疫不全マウスのヒト免疫細胞生着性を確認するため、無菌化第1世代NOG-IL-34 Tg/non-TgマウスおよびSPFマウスに臍帯血由来ヒト造血幹細胞を移植した。経時的に血液中のヒト免疫細胞の分化率についてフローサイトメトリー法で確認した結果、SPF環境下と同様に無菌環境下でもヒト免疫細胞(T/Bリンパ球・単球)の分化・増幅を確認した。現在、同個体の脳組織標本を作製しており、ヒトミクログリアの分化能およびマウス神経細胞の状態を観察する予定である。
並行して、無菌化第2世代個体およびSPF個体を用いヒト化マウスを作製し、現在経時的なキメラ率等のデータを取得中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2022年度は、①無菌NOG-IL-34 Tgマウスの取得および拡大繁殖、②無菌化第1世代を用いた造血幹細胞移植実験プレ検証、③無菌化第2世代への造血幹細胞移植、④未処置個体を用いた基礎データの取得を実施した。
①凍結受精卵を仮親マウスに移植し、新生子マウスを無菌里親マウスに哺育させて無菌NOG-IL-34 Tgマウス(第1世代子マウス)を作製した。母体マウスの腸内細菌叢由来代謝産物の胎子脳発達への影響を鑑み、無菌化第1世代を交配して無菌化第2世代のNOG-IL-34 Tgマウスを作製し、以降の検証に用いた。
②③無菌およびSPF環境下NOG-IL-34 Tgマウスにヒト造血幹細胞を同条件で移植し、ヒト化NOG-IL-34 Tgマウスを作製した。②の無菌化第1世代個体を用いた初期検証では、末梢血・脾臓内のヒト免疫細胞の分化、脳内のヒトヒトミクログリアの分化・局在を確認した。③の無菌化第2世代個体も同様に造血幹細胞移植は実施し、現在、末梢血中のヒト免疫細胞の継時的変化をモニタリング中である。これら処置個体では、ヒト細胞移植後も無菌状態を維持できていることを定期的に確認できている。
④基礎データとして第1/2世代の未処置個体の血液組成・マウス免疫細胞分画比を検証した。免疫不全NOG-IL-34 Tgマウスと、過去報告されている完全免疫C57BL/6マウスのデータとの類似/相違点が示唆された。

Strategy for Future Research Activity

2023年度は、①無菌NOG-IL-34 Tgマウスの拡大繁殖の再開、②無菌化第2世代・第3世代個体への造血幹細胞移植実験、③未処置個体を用いた基礎データの取得を予定する。
①無菌個体の飼育エリアの制限から繁殖飼育を一時停止していた。初期検証が終了しエリアが空いたので、実験用個体取得のために、維持していた繁殖用個体の自然交配を再開する。
②現在維持している無菌/SPFヒト化マウスが解析適齢期に達したら剖検し、各組織のヒト免疫細胞の分化・成熟、組織局在等をフローサイトメトリーおよび組織標本で検証する。また、血漿内炎症性サイトカイン量を測定し、脳炎症状態について検討する。一部のヒト化マウス個体を用い、ヒトミクログリアのRNAシークエンス解析のための条件検討を行う。
③未処置個体の検体を用い、引き続き基礎データの取得を継続する。無菌・SPF環境下での各パラメータの差異について、より詳細な解析を行う。

Report

(1 results)
  • 2022 Research-status Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] A novel ischemic infarction model using humanized NOG-IL-34 Tg mouse2022

    • Author(s)
      Ikumi Katano, Takeshi Takahashi, Mamoru Ito
    • Organizer
      第51回日本免疫学会学術集会
    • Related Report
      2022 Research-status Report

URL: 

Published: 2022-04-19   Modified: 2023-12-25  

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