Regulation of mRNA polyA tail length in response to nutrient signaling and its physiological role
Project/Area Number |
22K06074
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 43010:Molecular biology-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
入江 賢児 筑波大学, 医学医療系, 教授 (90232628)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 酵母 / mRNA / Ccr4 / Ccr4-Not複合体 / Puf5 / 細胞周期 / サイクリンB / ポリA鎖 / Ccr4-Not / 翻訳 |
Outline of Research at the Start |
真核生物のmRNAの5’キャップ構造と3’ポリA鎖はmRNA安定性や翻訳効率に関与すると一般的に考えられているが、ポリA鎖の長さの重要性には不明な点が多い。本研究では、ポリA鎖分解酵素であるCcr4-Not複合体とPan2-Pan3複合体、ポリA鎖結合タンパク質結合タンパク質Pbp1、RNA結合タンパク質Puf5に焦点をあて、対数増殖期と定常状態など栄養源シグナルによって、Ccr4-Not複合体、Pan2-Pan3複合体、Pbp1、Puf5の活性がどのように変化し、ポリA鎖の長さと翻訳効率・mRNA安定性がどのように調節されるかについて解析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画では、出芽酵母を用いて、栄養リッチなシグナルおよび栄養飢餓のシグナルによる酵母の増殖制御をRNAレベルで調節する系を用いて解析する。Ccr4-Not複合体は、細胞質における主要なデデニラーゼであり、mRNAの分解に機能している。CLB1-6遺伝子は、サイクリン依存性キナーゼCdc28と共に細胞周期進行に関与するB型サイクリンをコードする。Ccr4によるCLB1-6の発現制御について検討した。その結果、ccr4Δ変異体では、すべてのCLB1-6 mRNAレベルが野生型細胞のそれと比較して有意に増加した。CLB6 mRNA内のCcr4を介した制御のためのシスエレメントをさらに分析した結果、コード配列と3'非翻訳領域(3'UTR)の両方に不安定化する配列が存在することがわかった。CLB6の3'UTRはmRNAの不安定化とレポーターGFP遺伝子の減少に十分であり、この不安定化にはCcr4が関与していた。これらの結果から、CLB6の発現が、CLB6 mRNAのコード配列と3'UTRを介してCcr4により制御されていることが示唆された。 また、Puf ファミリー RNA 結合タンパク質Puf5について解析した。puf5Δ clb2Δ二重変異体は増殖低下を示したことから、Puf5が細胞周期進行においてClb2と重複する因子の発現を正に制御していることが示唆された。puf5Δ変異体では、CLB1の発現が低下しており、このCLB1の発現低下がpuf5Δ clb2Δ二重変異体の成長障害に寄与していることがわかった。これらの結果から、Puf5が細胞周期特異的なCLB1の発現制御を通じて細胞周期の進行に寄与していることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究計画では、出芽酵母を用いて、栄養リッチなシグナルおよび栄養飢餓のシグナルによる酵母の増殖制御をRNAレベルで調節する系を用いて解析する。 この研究では、5つのテーマ、①栄養源からのシグナルによるCcr4-Not複合体の活性調節機構、②Pan2-Pan3複合体、Pbp1によるポリA鎖の長さの調節とその生理的役割、③対数増殖期と定常状態におけるポリA鎖の長さと翻訳効率・mRNA安定性の関係、④RNA結合タンパク質Nab6とポリAポリメラーゼPap1による翻訳制御機構、⑤栄養シグナル、栄養飢餓シグナルによるタンパク質の時空間発現制御におけるCcr4-Not複合体、Pan2-Pan3複合体、Pbp1の働きの全体像、をあげているが、すべての因子の変異株、二重変異株等を作製を終えて、解析を進めており、全て順調にデータが得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
Ccr4-Not複合体による細胞増殖の制御、Pan2-Pan3複合体とPbp1の非発酵性炭素源での増殖機能、Ccr4-Not複合体とPan2-Pan3複合体のリン酸化などから、栄養シグナル、栄養飢餓シグナルによる遺伝子発現の転写後制御の全体像を明らかにする。また、定常状態におけるポリA鎖の長さの重要性について、その制御の一般性、遺伝子特異性について解析する。さらに、2022年度に明らかになったCcr4とPuf5による細胞周期の制御機構についてもさらに解析する。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)