軟骨細胞の時空間的な極性形成を規定する分子基盤の解明
Project/Area Number |
22K06226
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 44010:Cell biology-related
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
菊池 浩二 熊本大学, 発生医学研究所, 講師 (70457290)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | Map7d1 / 軟骨細胞 / 細胞極性 / 軟骨細胞特異的ノックアウト / ゲノム編集 / GFPノックインマウス / 微小管-Wnt/PCPネットワーク / 内軟骨性骨化 |
Outline of Research at the Start |
私共は微小管リモデリングとWnt/PCPシグナル経路の連関による細胞極性形成メカニズム:微小管-Wnt/PCPネットワークを発見し、その制御分子のひとつであるMap7D1が分子ダイナミクスと機能の両面から軟骨細胞の極性形成を制御する可能性を見出した。本研究では、Map7D1の時空間的な分子ダイナミクスと機能の相関を解析し、微小管-Wnt/PCPネットワークによって時空間的に適切な細胞極性を規定する分子基盤を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
私共は、培養細胞/ショウジョウバエを用いた研究により、極性化シグナルと細胞骨格の動態制御をリンクさせる新たな役者として微小管-Wnt/PCPネットワークを発見した(EMBO Rep., 2018; Life Sci. Alliance, 2022.)。その知見からマウスを用いた解析を開始し、その制御分子のひとつである微小管結合タンパク質:Map7とそのパラログ:Map7D1がいくつかの細胞種の極性化に関与する可能性を見出しており、その詳細な分子メカニズムを明らかにすべく、研究を進めている。 本研究では、元自治医大・鈴木博士らが作製した、C末端側を欠失したMap7D1を発現するMap7d1変異マウスの解析から端を発し、Map7D1が内軟骨性骨化に関与する可能性を見出した。また、Map7d1-egfpノックインマウスを用いた解析により、Map7D1の発現が前肥大化軟骨細胞層でピークに達し、細胞内局在のパターンが変化する事を見出した。上記の知見から、Map7D1が軟骨細胞の極性化を制御して内軟骨性骨化に関与すると想定し、他の組織との連関を排除して軟骨細胞の極性化に特化して解析すべく、軟骨細胞特異的にノックアウト(cKO)を行うためのマウス系統を作製してきた。今年度終了までにCol11a2-CreERT2; Map7d1Δ/+マウスとMap7d1 floxマウスという2系統の樹立が完了した。現在、上記2系統の交配により得られるCol11a2-CreERT2; Map7d1Δ/floxマウスに対してタモキシフェンを腹腔内投与することによって、軟骨細胞特異的cKOによる解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
floxアレルの作動効率の問題から、軟骨細胞特異的cKOを行うためのマウス系統として、Col11a2-CreERT2; Map7d1Δ/+マウスを新たに樹立した。Col11a2-CreERT2; Map7d1Δ/+マウスとMap7d1 floxマウスという2系統の交配により得られるCol11a2-CreERT2; Map7d1Δ/floxマウスに対してタモキシフェンを腹腔内投与することで軟骨細胞特異的cKOによる解析が可能になった。 また、並行して進行しているMap7 KO、及び、Map7-egfpマウスの解析から、Map7がセルトリ細胞の極性化を制御する事を見出している。特に、生後最初の同調した精子形成時おいて解析を行った結果、Map7がセルトリ細胞の基底膜への接着、及び、接着しても極性化異常によって基底膜側と内腔側のコンパートメント化ができないことを見出した。その影響によって、雄性生殖細胞の分化に必要な微小環境が形成できず、雄性生殖細胞のパキテン期における遺伝子発現に影響して分化の進行に異常が生じることを見出している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究推進方策を以下に列記する。 ① Col11a2-CreERT2; Map7d1Δ/+マウスとMap7d1 floxマウスの交配により得られるCol11a2-CreERT2; Map7d1Δ/floxマウスを用いて、タモキシフェン投与により軟骨細胞特異的cKOを行い、軟骨細胞のカラム形成、軟骨細胞の形態変化、細胞極性に関わる分子群、特に、Wnt/PCP分子群の局在変化などを解析する。② Map7d1 KOによる大脳皮質ニューロンの形態への影響を評価するために、Map7d1Δ/+マウスとRosa26-CAG-LSL-tdTomato-WPRE; Map7d1 floxマウスの交配を交配し、その胎仔にCreリコンビナーゼ発現ベクターを子宮内電気穿孔法により導入してモザイクにMap7d1をKOするための条件検討を行ってきた。今後は、大脳皮質ニューロンの形態解析、及び、細胞極性に関わる分子群、特に、Wnt/PCP分子群の局在変化などを解析する。③ アレイトモグラフィー法によりMap7 KOによりセルトリ細胞の基底膜の接着、及び、基底膜に接着しても極性化異常によって基底膜側と内腔側のコンパートメント化ができないことを見出した。こうした異常により生じるセルトリ細胞の細胞機能の変容をmRNAの発現レベルで定義するために、シングルセルRNA-seqにより解析する。④ マウス胎仔におけるMap7とMap7D1のタンパク質レベルでの発現パターンを比較するために、Map7-egfp、及び、Map7d1-egfpノックインマウス由来のマウス胚を固定・透明化し、GFP蛍光観察によって解析する。その前段として、Map7d1-egfpマウス由来の大脳を用いて透明化によるGFP蛍光観察の条件検討を実施中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(19 results)
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[Presentation] 細胞運動や神経突起伸長における微小管ダイナミクスの新規制御機構2022
Author(s)
Kikuchi Koji , Sakamoto Yasuhisa , Uezu Akiyoshi , Yamamoto Hideyuki , Ishiguro Kei-ichiro , Shimamura Kenji , Saito Taro , Hisanaga Shin-ichi , Nakanishi Hiroyuki
Organizer
第74回日本細胞生物学会大会
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