Project/Area Number |
22K06250
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 44020:Developmental biology-related
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute (2023) Kyoto University (2022) |
Principal Investigator |
小林 三紀 (徳岡三紀) 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 非常勤研究員 (90898727)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 遺伝子発現調節 / 発生生物 / 細胞分化 / 個体発生 / 発生運命決定 / 転写調節 |
Outline of Research at the Start |
動物胚における発生運命決定メカニズムについては、まだその全体像は明らかにされていない。申請者は、1細胞レベルでの遺伝子発現調節の解析が可能な脊索動物ホヤを用いることで、個体レベルにおける発生運命決定メカニズムの全容の解明に迫りたいと考えている。本研究では、初期胚の予定中内胚葉細胞において発現する4個の転写抑制因子Prdm1-r, Hes.a, Hes.b, Ripplyに着目し、それらの遺伝子の発生運命決定における機能を明らかにする。本研究で得られる結果とこれまでの知見と合わせることで、初期胚発生過程において複数の転写抑制因子がどのような役割を持っているのか、その全体像を明らかにしたい。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ホヤ初期胚において転写抑制因子の働きを阻害した時の遺伝子発現の変動を解析することを目的の一つとしている。同一胚において多数の遺伝子発現パターンを同時に検出することにより、ホヤ胚においてどのような遺伝子発現の変動が生じているかをより正確に知ることができる。ホヤ胚を用いた空間的発現パターンの解析でよく使われる手法として、ホールマウントin situハイブリダイゼーションが挙げられる。しかしこの手法は、同一胚において2,3遺伝子の発現を同時に検出することは可能だが、それ以上の数の遺伝子発現を検出することは現実的に不可能である。 現在の所属研究室では血管壁の圧負荷応答に関与する遺伝子について空間的な遺伝子発現情報を得るために、空間トランスクリプトーム解析(HybISS: Hybridization-based In Situ Sequencing, Gyllborg. Nuc. Acid. Res., 2020)を行おうとしている。HybISSは空間情報を保持したまま最大数千個の遺伝子を検出できる技術であり、圧負荷によって変動する遺伝子とその空間情報を取得することが可能となる。私はこの技術をホヤに応用したいと考えた。 まずはHybISSの技術を確立し、安定して一定の結果が得られるようにする必要がある。現在は、現在の所属研究室で扱っているマウス大動脈、頸動脈の組織切片、およびヒト血管内皮細胞を用いて、HybISSの条件検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在の所属機関ではホヤの飼育設備がなく、ホヤを用いる機会が減少している。 まずは現所属機関で用いられているマウスの組織や培養細胞を用いて、HybISSの技術を確立する。現在は用いる組織によって検出感度やバックグラウンドの検出などの違いが生じており、どのサンプルを用いたときも安定した結果が得られるような条件検討を続けているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
現在は、マウスの大動脈、頸動脈、心臓などの組織切片を用いて、どの組織においてもHybISSを用いた遺伝子発現解析が行えるように条件検討を続けているところである。 今後は、現在の所属研究室においてホヤの入手経路の確保、飼育方法の確立を行い、ホヤのホールマウント胚を用いてHybISSの技術を確立したいと考えている。Arabidopsisのホールマウント組織(根)を用いたHybISSに関する報告があることから(Nobori et al., Nature Plants, 2023)、ホヤのホールマウント胚でもHybISSを行うことは十分可能であると考えている。
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