光で駆動する子葉細胞内でのリピッドボディ分解機構の解明
Project/Area Number |
22K06292
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 44040:Morphology and anatomical structure-related
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
林 八寿子 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (20228597)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | リピッドボディ / オートファジー / 子葉細胞 / ペルオキシソーム / 貯蔵脂肪 / リポファジー / シロイヌナズナ / 子葉 / 脂肪代謝 |
Outline of Research at the Start |
野生株、オートファ ジー変異株(peup1/atg2, atg5, atg7)、脂肪酸β-酸化系欠損株(ped1)、グリオキシル酸回路欠損株(iclh)を用いて、レーザー顕微鏡を用いたLBの挙動解析、ペルオキシソームの脂肪酸代謝関連酵素の発現量解析、生化学的なトリアシルグリセロール含有量解析、レーザー顕微鏡や電子顕微鏡を用いたLBと他のオルガネラとの相互関係解析、LB自身の自己分解能などを調べて、ペルオキシソームにおける脂肪酸β-酸化系とグリオキシル酸回路に依らない、光照射によって駆動する貯蔵脂肪消失機構の存在を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
植物にとって、発芽後の初期成長はその場に生存するための最初の重要なイベントである。脂肪性種子植物では、発芽直後の子葉細胞は貯蔵脂肪から栄養を得る従属栄養状態であり、その後、光を受けて緑化すると自ら光合成を行う独立栄養状態へと大きく変化する。本研究では、子葉の緑化によって不要となる貯蔵脂肪がどのような過程で消失するのかを明らかにすることで、これまで知られていなかった植物の実生の生き残り戦略を明らかにすることを目的とする。 初年度は、脂肪酸β-酸化系欠損株(ped1)とグリオキシル酸回路機能欠損株(icl)においても、光照射によって細胞内のLB量が減少することをレーザー顕微鏡解析とトリアシルグリセロール量の経時的測定により明らかにした。その結果、ペルオキシソームにおける脂肪酸β-酸化系とグリオキシル酸回路に依らない、光照射によって駆動する貯蔵脂肪消失機構の存在が証明された。そこで、次に、atg変異株におけるトリアシルグリセロール量の変化も測定したが、atg変異株においても、光照射によるLBの減少が起きていることが確認された。よって、現時点では、光によるLBの消失にオートファジーが関与していると断定することはできない。しかし、LBの減少は、ペルオキシソームの代謝系によっても並行して行われている可能性がある。さらに、野生株とグリオキシル酸回路機能欠損株(icl)の電子顕微鏡解析にも着手している。また、本研究テーマとは少し異なる内容ではあるが、これまでの研究成果をもとに、シロイヌナズナのペキソファジーについての新たな知見を報告した(Nature Communication, Oikawa et al.,2022)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画していた実験のうち、3項目に着手し、脂肪酸β-酸化系欠損株(ped1)とグリオキシル酸回路機能欠損株(icl)の解析から、光で駆動するLBの減少に、ペルオキシソームによる代謝系以外の機構が関わっていることが裏付けられたため。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは、現在着手している実験を優先的に終了させる。また、レーザー顕微鏡解析のためのNRを用いたLBの染色方法を確立したので、予定していた株の掛け合わせよるLB可視化変異株の作出については取り組む必要がなくなった。よって、R5年度は、変異株のLBの形態学的な解析を中心に行う、また、オートファジーの関与を証明する実験として、申請時には予定していなかったコンカナマイシンAの影響解析を追加して実施する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Pexophagy suppresses ROS-induced damage in leaf cells under high-intensity light2022
Author(s)
Oikawa, K., Goto-Yamada, S., Hayashi, Y., Takahashi, D., Kimori, Y., Shibata, M., Yoshimoto, K., Takemiya, A., Kondo, M., Hikino, K., Kato, A., Shimoda, K., Ueda, H., Uemura, M., Numata, K., Ohsumi, Y., Hara-Nishimura, I., Mano, S., Yamada, K., and Nishimura, M.
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Journal Title
Nat. Commun.
Volume: 7
Issue: 1
Pages: 7493-7493
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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