Project/Area Number |
22K06321
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 44050:Animal physiological chemistry, physiology and behavioral biology-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
和田 清二 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 特任助教 (90747320)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | オプシン / 松果体 / ゼブラフィッシュ |
Outline of Research at the Start |
円口類や魚類などは、第三の眼とも呼ばれる光感受性の松果体を有し、眼と同様に神経性の光応答を示すことが知られている。一般的に、松果体の光応答は、光の波長に依存しない“非感色性応答”と、光の波長(“色”)に依存し拮抗応答を示す“感色性応答”に二種類に分類され、これらの応答がどのような生理学的意義をもたらすのかは明らかとなっていない。本研究計画では、複数の光受容タンパク質が松果体の多次元的な光感受性をもたらすという仮説のもと、in vivo カルシウムイメージングや神経行動学的解析により、松果体光受容の意義を検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
松果体に主要に存在する6種類のオプシンの内、3種類については、当該遺伝子のみをノックアウトした(シングルKO)ゼブラフィッシュ系統で、松果体の神経細胞で生じる光応答に野生型と異なるパターンが観察されており、3種の変異体の表現型は特定済みである。残りの3種類の内、2種類(LWS-opsin1/2)はノックアウト系統(i)が作製が滞っており、1種については変異体を作製したものの、野生型との顕著な差は観察されていない。そこで、2022年度は松果体オプシンノックアウト系統(i)を作製した。具体的にはCRISPR/Cas9によるゲノム編集により欠損させた個体を作製した。LWS-opsin1および2遺伝子は同一染色体上に存在する遺伝子重複により生じたもので、二つの塩基配列は酷似しているため、LWS-opsin1および2に対して同一の配列でgRNAを作製し、Cas9 mRNAとともにマイクロインジェクションすることでに2遺伝子を同時破壊した。一方で、酷似した塩基配列に伴い、PCRによる遺伝子型判定(genotyping)が通常のプロトコルでは困難であったため、複数のプライマーを用いるPCRによるgenotypingを最適化し、現在運用しており、新規に1系統(LWS-opsin1/2 KO系統)を得た。また予備的に、カルシウムイメージングにより、光応答に異常が生じることを確認した。さらに、既存の松果体オプシンKO個体との交配を繰り返し、6つの松果体オプシンが欠損した、松果体の光感受性が顕著に低下した系統(6-null 系統)を作製した。また、今後、上記のシングルKOによって表現型が得られていないものについて検討するために、当該遺伝子のみがKOされていない系統(部分変異体)を得ることが期待できる集団を飼育中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
多重遺伝子変異体(6-null 系統)の作製は難航することが予想されたが、作製するのに効率の良い部分変異体を得ることができ、当該年度内に作製が完了した。以上のことから、概ね順調に進展していると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
シングルKOで表現系が確認されなかった系統に関しては、その当該遺伝子のみを松果体に発現させることで表現型が確認できるかを観察する。具体的には、6-null系統と当該遺伝子のみを松果体に発現する松果体オプシン部分変異体を交配させ、当該遺伝子のみを持つ個体と6-null系統の二群を神経科学的に比較する。現在、部分変異体を得ることが期待できる集団を飼育中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)