Project/Area Number |
22K06481
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 46030:Function of nervous system-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田尾 賢太郎 東京大学, 定量生命科学研究所, 助教 (10708481)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 神経生理学 / 社会性記憶 / 腹側海馬 |
Outline of Research at the Start |
動物は、視覚や聴覚など複数の感覚モダリティ情報をたよりに他個体を認識・弁別することで、集団として適応的な生活様式を形成している。しかしながら、神経回路が個別の感覚モダリティに由来する断片的な社会性情報をどのように単一の個体として統合しているのかは明らかになっていない。そこで本研究は、社会性記憶弁別課題を遂行中のマウスにおいて、多様な感覚モダリティに由来する社会性情報入力に対して腹側海馬神経細胞の集団的活動がどのように組織化されているのか電気生理学的に検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、前年度に実施した馴化マウス4匹と相互作用する社会性行動課題を遂行中のマウス腹側海馬CA1野 (vCA1) より取得した神経生理学データを解析した。その結果、一部の神経細胞は、他個体の性別と系統の組み合わせに対して非線形の混合的な応答を示す、すなわち他個体の社会的アイデンティティを表現する一方で、別の神経細胞集団は性別または系統、すなわち社会的プロパティに特異的に応答することを見出した。このような神経細胞の集団的活動データから、被検マウスが相互作用している他個体のアイデンティティおよびプロパティが有意に読み出せること、またプロパティの情報は個体のアイデンティティをまたいで一般化されていることが示された。さらに、アイデンティティを表現する神経細胞はおもに海馬シータリズムの底付近で活性化するのに対し、プロパティを表現する神経細胞はそれより遅い位相で活性化するが、その細胞が好むプロパティを持つ他個体と相互作用するときには位相が前進することを明らかにした。以上の結果を論文としてまとめ、査読あり雑誌に投稿するとともに、プレプリントを公開した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本計画に付随して確立した社会性行動課題のデータを解析し、論文を投稿する段階まで到達した点において、当初の計画以上に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
投稿論文の査読を受け、改稿に必要な実験および解析を実施する。あわせて、当初の計画どおりモダリティ選択的な社会性記憶弁別課題の神経生理学データについても解析する。
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