神経-グリア間相互作用の調節を通じた、社会行動の制御メカニズム
Project/Area Number |
22K06493
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 46030:Function of nervous system-related
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
島田 忠之 公益財団法人東京都医学総合研究所, 脳・神経科学研究分野, 主席研究員 (80379552)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | グリア神経間相互作用 / 結節性硬化症 / 細胞外マトリクス / シナプス形成 / グリア神経相互作用 / 神経細胞形態 / 社会行動 / 自閉症 |
Outline of Research at the Start |
グリア細胞は神経細胞と情報伝達を行い、神経細胞に影響を与えている。特にグリア細胞の一種であるアストロサイトは、神経伝達を行う部位であるシナプスを取り囲み、シナプス伝達経路を直接調節している。アストロサイトによる神経伝達系の調節が破綻すると、精神・神経疾患症状につながると考えられているが、そのメカニズムには不明な点が多い。 本研究では、結節性硬化症モデルマウスを用い、アストロサイトの異常が神経細胞にどのような影響を及ぼすかを解析し、マウスの社会行動の変化がどのように引き起こされるのかを解析する。社会行動の変化は自閉症のモデルと考えられており、自閉症の発症メカニズムの解明が期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
アストロサイト特異的Tsc1ノックアウトマウスを利用し、NF-kB活性が社会行動に影響を与えているかを解析した。ノックアウトマウスではアストロサイト特異的にNF-kBのリン酸化が亢進していることをすでに見出していたため、NF-kBの活性阻害剤をノックアウトマウスに投与し、社会行動の異常が改善するかを解析した。阻害剤投与マウスでは社会行動の異常が回復していることが観察された。さらに、組織学的解析により、アストロサイトにおけるNF-kBのリン酸化も低下していることが確認された。 また、NF-kBの下流において発現が調節される因子を同定するため、培養グリア細胞を用いたスクリーニングを行った。Tsc1ノックアウトアストロサイト、Tsc1; synteninダブルノックアウトアストロサイト、コントロールアストロサイト、また、Tsc1ノックアウトアストロサイトの培地にRheb活性阻害剤、あるいはNF-kB活性阻害剤を添加したものを作製した。それらのアストロサイトから、それぞれmRNAを回収し、マイクロアレイ解析、および定量PCR解析を行った。得られた定量結果から、Tsc1ノックアウトにより発現が上昇し、Synteninノックアウト、およびRhebあるいはNF-kB活性阻害により発現上昇が抑えられる遺伝子群の同定を試みた。 得られた候補遺伝子群の中で、細胞外に分泌されると考えられるものを中心に定量解析を行い、Tsc/Rheb/Syntenin/NF-kBシグナルに依存して発現が調節されていると考えられる因子を同定することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、NF-kBの活性がノックアウトマウスの表現型に関与していることを示せた。これはマウスへ投与可能でありin vivoで機能すると考えられる阻害剤を使用できたことが大きい。 またスクリーニングも順調に進み、候補因子の同定に成功した。グリアの培養は以前より行っていたが、mRNAの単離、マイクロアレイ解析、定量PCR解析については所属研究室、所属研究機関のサポートが十分に得られた結果である。
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Strategy for Future Research Activity |
得られた因子群が、タンパク質レベルにおいてもTsc/Rheb/Syntenin/NF-kBシグナルに依存して発現量が変動するのか否かを解析する。 さらに、得られた因子群が神経細胞の形態や、機能に影響を与えるのかを明らかにするために、培養神経細胞に対し精製因子を培地に添加し、神経細胞の形態、機能を解析することで、同定因子が神経細胞に及ぼす効果を解明する。樹状突起スパインの形態、シナプスの形成、神経発火の頻度の優先順位で解析を進めたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)