触媒の多様性を利用した重奏的連続反応の開発と創薬への応用
Project/Area Number |
22K06498
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47010:Pharmaceutical chemistry and drug development sciences-related
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
矢倉 隆之 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 教授 (70220126)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 触媒 / 多様性 / 重層的 / 連続反応 / 創薬 / SDGs |
Outline of Research at the Start |
薬学分野でのSDGs達成のためのグリーンケミストリーを推進するために、「環境調和型」で「簡便な」反応であるロジウム触媒反応の新規反応を開発して触媒の多様性を広げ、反応の重奏化による連続反応の開発さらに天然物合成・創薬化学へ展開する。 本目的に向け、1)N-イリド形成転位反応の位置および立体選択性の制御、2)2 価ロジウムの多様反応性を利用した連続触媒反応の開発、3)生物活性天然物の合成と創薬化学研究への展開 に着手する。
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Outline of Annual Research Achievements |
薬学分野でのSDGs達成のためのグリーンケミストリーの推進に向け,「環境調和型」で「簡便な」反応の開発が必要である。そのような反応の一つであるロジウム触媒反応の新規反応を開発して触媒の多様性を広げ,反応の重奏化による連続反応の開発,さらに天然物合成・創薬化学へ展開して,SDGs達成に貢献することを目的とする。 本目的に向け,次の1)~3)の研究を計画した。1)N-イリド形成転位反応の位置および立体選択性の制御と2,2-二置換窒素環構築 2)2 価ロジウムの多様反応性を利用した連続触媒反応の開発 3)生物活性天然物の合成と創薬化学研究への展開 本年度は主に1)に取り組んだ。 (1) N,N-diallyl 体のイリド形成-転位,(2) 窒素原子上の置換基の大きさによるイリド形成-転位の立体選択性:2位に種々のアルキル置換基を持つ2-(N,N―ジアリルアミノエチル ジアゾアセトアセタートを合成し,そのN-イリド形成転位反応を検討した。2価の酢酸ロジウムを用いた場合,反応が複雑になったが,2価の銅触媒を用いると,反応が速やかに進行し,N-イリドの生成後アリル基が転位したモルホリン生成物が得られた。特に銅(II)ジトリフルオロアセトアセタートを用いると最も短時間で生成物が得られたが,生成物はモルホリン3,5位の立体異性体の混合物であり,立体選択性はほとんど見られず,ほぼ1対1であった。 次いで,4位に種々のアルキル置換基を持つ4-(N,N―ジアリルアミノ―1-ジアゾ-2-オキソブタンを合成してその金属触媒反応を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ロジウムカルベノイドの窒素イリド形成-[2,3]-シグマトロピー転位反応では,6員環イリド形成時には立体選択性がほとんど見られないことがわかった。5員環イリド生成が期待できるジアゾ化合物の合成にてこずっていたが,現在は合成法を確立でき,今後はその反応性,選択性の検討が可能となっ。酸素イリド形成時も6員環イリドより5員環イリドを経由する反応の場合に立体選択性が高かったことから,今後の結果に大きく期待できる。
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Strategy for Future Research Activity |
4-(N,N―ジアリルアミノ―1-ジアゾ-2-オキソブタンの合成に成功しているので,今後はN上の置換基の異なる出発物質を合成して,置換基による立体選択性の違いを検討する。さらに,得られた生成物を用いてインドリチジンアルカロイド合成へと展開する。
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Report
(1 results)
Research Products
(16 results)