SIRT脱ミリストイル化活性選択的阻害剤の開発と細胞機能の光操作
Project/Area Number |
22K06505
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47010:Pharmaceutical chemistry and drug development sciences-related
|
Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
川口 充康 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 講師 (10735682)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
|
Keywords | 中分子阻害剤 / SIRT2 / 光異性化 / Sirtuin / 中分子 / 阻害剤 / 光操作 |
Outline of Research at the Start |
Sirtuinは脱アセチル化に加え脱ミリストイル化を示すことが明らかになり、各々の活性が異なる生理的・病理的機能を制御することが示された。酵素間での選択性に加え、酵素内の各々の活性に対し選択性を持つ阻害剤が開発できれば、酵素機能を詳細に解明するツールに加え、副作用の少ない医薬品にもなる。しかし、そのような阻害剤の開発例は皆無である。本研究ではこれまでの研究で見出した「脱ミリストイル化活性」に対し選択性を示すペプチド性阻害剤を基に、SIRT間でのサブタイプかつ病理機能を示す酵素活性選択的に阻害する中分子化合物を開発する。また、阻害剤のシス-トランス異性化の光制御により細胞機能の操作も行う。
|
Outline of Annual Research Achievements |
近年、Sirtuin (SIRT) は「脱アセチル化活性」に加え「脱ミリストイル化活性」を示すことが明らかになり、各々の活性が異なる生理的・病理的機能を制御することも示されている。酵素サブタイプ間での選択性に加え、単一酵素内の各々の活性に対して選択性を持つ阻害剤が開発できれば、酵素機能を詳細に解明するツールになるだけでなく、副作用の少ない医薬品にも繋がる。しかし、SIRTを標的としたそのような阻害剤の開発例はない。本研究で私は、これまでの研究で見出した「脱ミリストイル化活性」に対し選択性を示すペプチド性阻害剤S2DMi-7を基に、SIRT間でのサブタイプ選択的かつ病理機能を示す酵素活性選択的に阻害する中分子化合物を開発・評価し、その創出戦略の有用性実証を目指し研究に着手した。本年においては、細胞膜透過性が乏しいことが分かっていたペプチド性SIRT2阻害剤S2DMi-7の細胞膜透過性向上を目指し、i)オクタアルギニン部位、ii)リポ酸基、iii)環状化の3つのアプローチの中で最も透過性が高まる手法の評価を行った。阻害活性評価の結果、誘導体化によりやや阻害活性の低下が認められたものの、いずれの阻害剤でも強いSIRT2阻害活性を示すことが明らかになった。また、特にオクタアルギニンや環状化阻害剤においてSIRT2を発現するHeLa細胞に対し細胞障害性を有すること、およびAc-Tubulin量を増加させることが示され、S2DMi-7に比べて格段に細胞膜透過性が高まっていることが示唆された。さらに、SIRT2により脱アセチル化されることで安定化されることが知られるBubR1のタンパク質量を評価したところ、阻害剤処理によりBubR1の分解が促進されることが明らかになった。以上より、特に環状化ペプチド性SIRT2阻害剤において細胞膜透過性が高まることが示された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞膜透過性が認められなかったS2DMi-7の構造展開を行うことにより、細胞膜透過性を持ち、かつ細胞内でもSIRT2を阻害するペプチド性中分子阻害剤を創製することに成功したため概ね順調に進んでいると判断した。
|
Strategy for Future Research Activity |
まず、アゾベンゼンの光異性化によりSIRT2阻害活性のOff/Onが達成できるか評価する。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)