脱硫黄的ホウ素化を基盤とするペプチド変換反応の開発
Project/Area Number |
22K06518
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47010:Pharmaceutical chemistry and drug development sciences-related
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Research Institution | Nagasaki International University |
Principal Investigator |
山田 耕平 長崎国際大学, 薬学部, 准教授 (40583232)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 脱硫黄的ホウ素化 / 光レドックス反応 / ペプチド変換反応 / ホウ素化 / ペプチド / 反応開発 |
Outline of Research at the Start |
長鎖ペプチドの合成ではNative Chemical Ligationが汎用されるが、生成物にはシステイン残基が残存する。このようなペプチド中のシステイン残基を任意の天然・非天然アミノ酸残基に変換する手法は、ペプチド創薬の展開に貢献することが期待されるが、未だ開発されていない。そこで本研究では、以下の事柄について研究を行う。 ・ペプチド中のシステインのスルファニル基をボロノ基に変換する反応(脱硫黄的ホウ素化)の開発 ・ボロノ基を用いた鈴木宮浦クロスカップリングによるペプチド変換反応の確立
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Outline of Annual Research Achievements |
Native Chemical Ligation(NCL)は、C端にチオエステルを有するペプチドとN端にシステインを有するペプチドを、チオエステル交換・分子内S-N転位反応を経て結合する手法であり、天然ペプチドの合成のみならず、現在隆盛のペプチド創薬にも利用されている。しかし、Cysのタンパク質中存在率は1.8%程度と他のアミノ酸と比較して少なく、合成したいペプチドの適切な位置に存在するとは限らない。そのため、Cysをアラニン(Ala)に還元する方法やCysフリーNCL法が開発されているが、任意の天然・非天然アミノ酸残基に変換する手法は報告されていない。一方、含ホウ素ペプチド製剤bortezomibは、プロテアソームの活性中心トレオニン(Thr)水酸基と主鎖カルボン酸と置換したホウ素が、可逆的に共有結合することで活性を発現する。Thrとセリン(Ser)のタンパク質中存在率は計14%程度と比較的多いため、他のペプチド製剤、さらにはタンパク質製剤にもホウ素を導入し、結合部位に存在する水酸基との結合を設計することはリーズナブルである。この文脈において、側鎖にホウ素を含むボロアラニン(BAla)は有用な合成素子となるポテンシャルがあるが、アミノ酸モノマーとしてもペプチドとしても、α位の立体選択性のないラセミ体合成法が数例報告されるのみである。 鈴木宮浦クロスカップリングは含水溶媒中、多様な官能基存在下、ボロノ基を種々の官能基に変換できる優れた反応であるため、BAlaの側鎖を他の置換基に変換可能である。以上の事柄を考え合わせると、Cysのスルファニル基(SH基)をボロノ基に変換できれば、上述の課題が全て一挙に解決できるが、このような反応は未だ報告されていない。筆者は脱硫黄的ホウ素化を実現すべく研究を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまで、システイン残基の選択修飾と引き続く開裂反応を検討してきた。しかしながら、二段階の反応は煩雑、かつ収率の低下につながる為、改めて修飾することなく炭素-硫黄結合を開裂できる手法の開発に取り組んだ。その結果、モデルとなるチオールを用いて、温和な条件で炭素-硫黄結合を開裂し、目的とするBAlaが生成する反応条件を見出した。反応条件(光レドックス触媒、溶媒、温度、添加剤、など)を詳細に検討した結果、実用に耐えうる収率で目的物を得ることができた。また、基質としてオリゴペプチドを用いても反応が進行することが分かった。
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Strategy for Future Research Activity |
副生成物として生じるAla誘導体の生成割合を減らすことで、目的物の収率の向上を図る予定である。反応濃度、試薬当量、基質の添加方法の工夫により、この課題は達成できると考えている。 種々のオリゴペプチドで反応を行うことで、官能基許容性を確かめ、実用的なシステイン変換反応の開発につなげたい。 生成物であるBAlaを用いた鈴木宮浦カップリングをはじめとする種々の変換反応により、様々な置換基の導入が可能であることを示す予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)