疾患関連抗体に対する抗イディオタイプDNAアプタマーのファスト&ファインデザイン
Project/Area Number |
22K06550
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47020:Pharmaceutical analytical chemistry and physicochemistry-related
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
轟木 堅一郎 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (70341451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 秀樹 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (00419665)
橋本 博 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (40336590)
池袋 一典 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 卓越教授 (70251494)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | DNAアプタマー / 抗体医薬 / 抗薬物抗体 / バイオアナリシス / 自己免疫疾患 |
Outline of Research at the Start |
抗体医薬およびADAの簡便かつ高精度な臨床分析法開発を目的とし,(1)6種抗体医薬に対する抗イディオタイプDNAアプタマーの効率的探索法の構築,(2)抗イディオタイプDNAアプタマーの高性能化のための精密デザイン(3)獲得したアプタマーによる抗体医薬のバイオアナリシス(4)ADAに対する抗イディオタイプDNAアプタマーの獲得とその評価,ADA定量法の開発(5)抗核抗体に対するDNAアプタマーの獲得とその評価を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究計画1「抗体を標的とした抗イディオタイプDNA アプタマーの効率的探索法の構築」では、(1) タンパク質精製分取用クロマトグラフ(FPLC)による結合解離スクリーニング、(2) NGS解析、(3) アプタマー最適配列アルゴリズムSMART-Aptamerを用いたin silico探索を行った。得られた候補配列については、ELAAによる結合能・特異性評価やドッキングシミュレーションの結果から最適配列を導出し、各薬物に対してKd=20 ~ 50 nM程度の高親和性アプタマーの獲得に成功した。これらの候補配列は血清試料中においても標的医薬と特異的に結合したことから血中薬物濃度分析への適用性が示された。研究計画2「抗イディオタイプDNA アプタマーの高性能化のための精密デザイン」では、アプタマーの更なる親和性向上を目的としたアプタマーダイマーの設計及び結合能評価を行った。最初にアプタマー単量体とTrastuzumabのFab断片のドッキングシュミレーションから結合様式を予測した。この結果をもとにダイマーの設計を行った。リンカー長はアプタマー間距離の予測を行うことで決定し、26、30、34塩基のpoly Tと、その中央に(PEG)6を挿入した3つの異なるリンカー長のダイマーを設計した。最後に設計したダイマーの結合能評価を行った結果、モノマーのKd値135.4 nMに対し、ダイマーのKd値は最良のもので52.5 nMと算出された。以上よりアプタマーの二量体化はアプタマーの結合能を向上させるうえで有効であることが示された。研究計画3「抗イディオタイプDNA アプタマーによる抗体医薬のバイオアナリシス」では、先行研究で構築したELAA法におけるアプタマーの固定化法および検出法を変更することで血清中nivolumabを10-240 μg/mLの範囲で良好な精度で定量できることを示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画1「抗体を標的とした抗イディオタイプDNA アプタマーの効率的探索法の構築」については、前述のように概ね目標を達成できており、学会発表および論文により成果を報告している。報告した3種抗体医薬以外にもアプタマーの探索と評価を続けており次年度において順次血中濃度分析に適用していく。研究計画2「抗イディオタイプDNA アプタマーの高性能化のための精密デザイン」についても、先行研究にて構築したELAA法の感度の低さ(測定可能な血中濃度が限られていた)を克服することができており、こちらも学会発表にて成果報告済みであり、近く論文化を進める。次年度実施予定の患者検体を用いた抗体医薬のバイオアナリシスを実施すべく、所属研究機関、共同研究先の医療機関(岐阜大学医学部附属病院、岐阜薬科大学)での倫理審査申請を早期に進める。
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Strategy for Future Research Activity |
今後実施予定の抗薬物抗体および抗核抗体に対する抗イディオタイプDNAアプタマーの獲得においては、使用できる抗体量に制限があることから、予備検討の結果、FPLCに基づかない新たな結合解離スクリーニング法構築の必要性が示唆され、現在その構築を進めている。「抗イディオタイプDNA アプタマーの高性能化のための精密デザイン」においては報告したアプタマーダイマーがリガンドとして有効であることは示されたものの、各アプタマー毎にリンカー長や結合の配向を最適化する必要があった。そのため、trastuzumab以外の高薬物アプタマーについては、ダイマー化以外にも別手法にて多価化の検討を進めていく。
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Report
(1 results)
Research Products
(13 results)