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精巣におけるクロマチン再構築によるDNA損傷応答の解明

Research Project

Project/Area Number 22K06604
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 47030:Pharmaceutical hygiene and biochemistry-related
Research InstitutionAzabu University

Principal Investigator

松下 暢子  麻布大学, 生命・環境科学部, 教授 (30333222)

Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Keywordsエピゲノム / クロマチン / DNA損傷修復 / 染色体
Outline of Research at the Start

精巣におけるエピゲノム制御からなるクロマチン再構築によるDNA損傷応答の分子基盤を明らかにすることを目的とする。さらに、抗がん剤などでのDNA損傷による男性不妊マウスモデルを用いて精子形成におけるクロマチン構造変化機構を解明し、男性不妊の新たな分子病態の解明と診断薬の開発を目指す。

Outline of Annual Research Achievements

加齢に伴い、あるいは生活環境の変化や過労などのストレスにより精子の機能低下がおこり、男性不妊の主要な原因となることが報告されているが、この機能低下の主な要因としてあげられているのが精子DNAの損傷である。濃度や運動率が正常にみえる精子においても高い割合でDNAの損傷が蓄積しており、不妊の原因となっていることがわかってきた。加齢や環境そしてライフスタイルの変化は細胞にエピジェネティックな変化をもたらすが、精巣においてエピゲノム制御因子によるクロマチン再構築がどのように機能しているのか、その分子メカニズムの詳細は未だ解明されていない。
そのため、本研究では精巣における様々な要因によって引き起こされるDNA損傷応答を制御するエピゲノム制御機構を解明し、クロマチン再構築によるDNA損傷応答の分子基盤を明らかにすることを目指している。そのためにはエピゲノム制御因子を網羅的に解析し、放射線や抗がん剤などでのDNA損傷による男性不妊マウスモデルを用いて精子形成におけるクロマチン構造の制御機構の解明を目的としている。これまでに、放射線照射や抗がん剤投与によるDNA損傷により、転写活性が変化するエピゲノム制御因子を明らかにしてきた。さらに、このエピゲノム制御因子のプロモーター領域をルシフェラーゼ遺伝子の上流に導入したレポーターコンストラクトを作製し、ルシフェラーゼベースのレポーターアッセイを行なってきた。その結果として、このエピゲノム制御因子の転写を制御する転写因子を同定しており、さらには、このエピゲノム因子を阻害し、DNA損傷修復を制御する新たな化合物を同定した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究では、精巣において加齢や環境変化、そしてストレスによって引き起こされるDNA損傷の蓄積に対する修復応答において、どのようにエピゲノム制御因子によるクロマチン再構築が機能しているのか、その分子メカニズムを明らかにすることを目指している。そのためには、精子形成に影響を与えることが報告されている放射線や抗がん剤などによるDNA損傷後に変化がみられるゲノム制御因子を明らかにして、その機能と制御機構を解明することが必要である。
これまでに、放射線照射や抗がん剤によってひきおこされるDNA損傷により、転写が活性化され遺伝子発現が増加するエピゲノム制御因子を明らかにしている。さらにその転写を活性化する複数の転写因子を同定している。また、この同定されたエピゲノム制御因子を欠損させた細胞と、その欠損細胞にエピゲノム制御因子遺伝子を恒常的に発現させた細胞を作製している。これまでに、これらの細胞の解析を行いDNA損傷修復反応にどのような変化が認められているのかについて、クロマチン構造などについて生化学的な解析を行っており、ヒストンタンパク質やそのほかのクロマチンタンパク質群の動態を網羅的に解析し比較検討を行っている。

Strategy for Future Research Activity

本研究は精巣においてみられるエピゲノム制御機構によってもたらされるクロマチン再構築によるDNA損傷修復反応の分子メカニズムを解明することを目的としている。
これまでに精巣特異的に転写が活性化されるエピゲノム制御因子をすでに同定しており、その転写制御機構について解析を行なってきた。さらに現在はその転写因子のDNA損傷後における転写機能の制御機構の解析を行なうとともに、クロマチン構造制御機構の解明を目指して研究を行なっている。まずDNA損傷後に機能するエピゲノム制御因子発現細胞とその欠損細胞を作製し、DNA損傷修復応答の変化についての詳細な解析を行っている。また次世代シーケンサーによるRNAシーケンス解析を用い、既知の転写産物の発現定量化を行なっている。さらにゲノムクロマチン免疫沈降シーケンスを行い、エピゲノム制御因子のDNA損傷後における、ゲノム上の特異な部位への結合について解析をおこなっている。
今後は、すでに精巣におけるDNA損傷によって精子分化に影響をおよぼし、不妊の原因となることが報告されている放射線照射、あるいは抗がん剤の腹腔投与を行い、その後のマウス精巣の組織学的解析を行い、精細管の構造や精祖細胞から精子への分化能を解析することによって、精子形成と不妊への影響の解析を行う。さらには精巣組織を採取して遺伝子発現解析を行うとともに、組織免疫染色を行うことによって精巣における減数分裂時のエピゲノム制御因子の動態解析を行っていく。

Report

(2 results)
  • 2023 Research-status Report
  • 2022 Research-status Report
  • Research Products

    (2 results)

All 2023 2022

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results,  Open Access: 2 results)

  • [Journal Article] Dysregulated histone acetylation causes congenital diseases2023

    • Author(s)
      Matsushita Nobuko
    • Journal Title

      Gene Reports

      Volume: 31 Pages: 101778-101778

    • DOI

      10.1016/j.genrep.2023.101778

    • Related Report
      2023 Research-status Report
    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] DNA Damage Response Regulation by Histone Ubiquitination.2022

    • Author(s)
      Sekiguchi M, Matsushita N
    • Journal Title

      International Journal of Molecular Sciences

      Volume: 23 Issue: 15 Pages: 8187-8187

    • DOI

      10.3390/ijms23158187

    • Related Report
      2022 Research-status Report
    • Peer Reviewed / Open Access

URL: 

Published: 2022-04-19   Modified: 2024-12-25  

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