Project/Area Number |
22K06664
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47050:Environmental and natural pharmaceutical resources-related
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Research Institution | Ishikawa Prefectural University |
Principal Investigator |
関口 光広 石川県立大学, 生物資源環境学部, 准教授 (40822490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小橋川 敬博 熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 准教授 (90455600)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 核内受容体 / 酵素誘導 / 天然有機化合物 / 構造活性相関 |
Outline of Research at the Start |
異物の代謝をコントロールする核内受容体は、大きくフレキシブルな結合領域を有することで様々な化合物によって活性化・不活性化されるため、その活性調節のための知見は乏しい。そこで我々が構築した高いスループットを有するリガンド識別法を活用し、核内受容体リガンドのプロファイリング、構造活性相関研究を行う。これによって将来的に医薬品摂取時の避けるべき食品を明らかし、医薬品の適正使用の提案に資する。
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Outline of Annual Research Achievements |
核内受容体タンパク質であるPXR (Pregnane X receptor) やCAR(Constitutive Androstane Receptor)は活性化によって薬物代謝酵素の誘導を引き起こすため、摂取した医薬品の効果を減弱させてしまう。一方で、不活性化すると脂質代謝異常を引き起こしてしまうため、機能発現のコントロールが重要である。これら核内受容体の機能発現のためにはリガンドの結合が重要であり、薬物代謝酵素の誘導や阻害などの薬物間相互作用を起こす場合、医薬品との同時摂取は禁忌となる。 PXR、CARのリガンド結合領域は非常に大きく、特異性が低いため、現在までPXR, CARの活性を調節する成分についての知見は乏しい。そこで、CAR、PXRに対する作動薬、逆作動薬、拮抗薬を食品成分より体系的に探索することで各機能発現のための化合物の構造上の特徴を明らかにすることを目的とした。 まず、迅速に核内受容体タンパク質PXR, CARとの結合評価が可能な物理化学的評価法を確立した。続いて、その評価法を用いて食品成分のスクリーニングを実施し、ある食品にCARと作用する化合物が含まれていることを見出した。そこで、その化合物と類似化合物に関して構造活性相関を検討したところ、2か所の構造の違いで作動薬の活性が大きく異なることを見出した。現在複合体構造の詳細なプロファイリングを行っている。 また、評価を行う天然有機化合物の拡充にも努め、海藻より4つの新規化合物を含む約30種類の化合物のライブラリー化も行い、核内受容体との作用を検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
以下の理由により総合的に計画よりもやや遅れていると判断した。 <予定通りに進んだこと> 1)核内受容体との迅速な結合評価系の構築し、スクリーニングとして活用することに成功した。2)食品成分や抽出物のスクリーニングをおこない、食品中のリガンドを見出し、その構造を明らかにした。3)構造活性相関研究を行い、2か所の構造の違いにより作動薬としての活性が大きく異なることを見出した。4)評価対象の天然物有機化合物の拡充も行い、海藻より4つの新規化合物を含む約30種類の化合物の単離構造決定を行った。 <計画よりも遅れた事>複合体解析の構造計算に難航し、想定より進まなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度見い出したCARのリガンド化合物の構造変化が活性に影響を与えた原因を構造生物学的に解析する。具体的には、類似構造を有する天然有機化合物を単離し、活性を調べることで構造と活性の関係をより深める。また、既存結晶構造を活用し、リガンドとの複合体構造を計算科学的に解明し、活性化に必要なリガンドの条件を探索する。 また、他の母核のリガンド探索およびPXRに対するリガンドの探索も実施する。
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