Project/Area Number |
22K06725
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47060:Clinical pharmacy-related
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
高野 正幸 大分大学, 保健管理センター, 准教授 (60897057)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 秀和 大分大学, 医学部, 助教 (90724170)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 心外膜脂肪 / SGLT2阻害薬 / 心房細動 / 心不全 |
Outline of Research at the Start |
近年、主要な不整脈疾患である心房細動(AF)の原因について、心外膜脂肪組織(EAT)との関連が注目を集めている。それらは炎症性サイトカイン分泌などを介して心筋組織を障害し、不整脈基質(不整脈を惹起する素因)を形成することが多くの研究より示されている。一方、ここ最近においてSGLT2阻害薬が心不全治療薬として用いられるようになったが、さらに同薬は新規AF発症のリスクを低減させることも明らかとなった。その理由の一つとしてEATの量的・質的変化が挙げられており、今回、我々はSGLT2阻害薬がどのようにEATに作用するのか、分子生物学的な観点から解析を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、心房細動(Atrial Fibrillation : AF)の原因について、心外膜脂肪組織(Epicardial Adipose Tissue : EAT)との関連が大きな注目を集めている。EATは心筋に直接付着する内臓脂肪の一種であり、不整脈基質(不整脈を惹起する素因)の形成に深く関与することが多くの研究より示されている。他方、ここ最近においてSGLT2阻害薬が心不全治療薬として用いられるようになったが、さらに新規AF発症のリスクを低減させることも明らかとなった。その理由の一つとしてEATの量的・質的変化が挙げられており、実際に臨床所見として画像上、同薬投与患者はEAT量が有意に減少するとの報告が見られる。このようにSGLT2阻害薬はEATに対して直接的に影響を与えている可能性が高いと考えられるが、現状、詳細な生理的メカニズムは不明である。本研究では脂肪前駆細胞に焦点を当て、SGLT2阻害薬がEATに対して及ぼす効果を検討する。 現在、我々は本学心臓血管外科学講座と共同で「ヒト心血管・脂肪組織を用いた心血管イベントの発症予測とそれに基づく最適な治療法の開発のためのコホート研究」を進めており、心臓外科手術を受ける患者から余剰部分のEATを採集している。それらより抽出した脂肪前駆細胞をSGLT2阻害薬投与下で脂肪細胞へと分化させ、遺伝子やタンパク質がどのように変動するか観察を続けている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに我々は脂肪細胞の分化・成熟と炎症に関わる分子(具体的にはPPAR・PLIN2・CEBPA・FABP4・レプチン・アディポネクチン・TNF・インターロイキン・ケモカインレセプターなどそれぞれのファミリーも含めて)をリアルタイムPCR法によって評価した。また、心筋細胞との共培養システムを用い、心筋側が受ける酸化ストレスが軽減するかを検証した。結果、SGLT2阻害薬の投与によって心外膜脂肪細胞は成熟が抑制されると共に一部の炎症性サイトカイン分泌量も減少することが確かめられた。また、心筋細胞株(iPS由来)との共培養実験からそれらの脂肪細胞は心筋側へ与える酸化ストレスを軽減させることが示された。さらに実際の臨床所見とも関連しており、他の糖尿病治療薬(DPP4阻害薬など)内服患者と比較してSGLT2阻害薬内服患者ではEAT中のIL6遺伝子発現が有意に低下していた。現在、これらの結果は一つの論文として海外の学術雑誌で公開されている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、どのようなシグナル経路が活性化されているのかを見るべく、遺伝子発現マイクロアレイによる網羅的解析も検討中である。また、SGLT2阻害薬内服患者とそれ以外の糖尿病治療薬(DPP4阻害薬など)内服患者同士でEATの線維化度合いを比べる。可能であれば肥満モデル動物を用い、SGLT2阻害薬がin vivoでEATの量と質を改善するかを検証する。各成果は日本循環器学会や日本不整脈心電学会などで報告し、最終的には論文化することを目指している。
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