Project/Area Number |
22K06788
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48010:Anatomy-related
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
椎谷 友博 新潟大学, 医歯学系, 助教 (80613190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平島 正則 新潟大学, 医歯学系, 教授 (40383757)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | リンパ管 / 血小板 / 血管 |
Outline of Research at the Start |
リンパ管は血管とともに脈管系を構成し、からだのライフラインとして機能している。リンパ管は末梢組織では血管から分離したネットワークを構成しており、余剰体液・脂質・免疫細胞・代謝老廃物等を吸収・運搬して血管系に戻すのに重要な役割を果たしている。近年の研究で、リンパ管と血管の機能的な分離に、リンパ管内皮細胞による血小板の活性化が重要な役割を果たすとわかってきた。しかし、この機序には未だ不明な点が多いため、この機序を明らかにするために研究を行う。本研究で得られる知見は、薬物でリンパ管・血管吻合を誘導することを可能にして、外科的手術に代わる新しいリンパ浮腫治療法の開発の基盤となる。
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Outline of Annual Research Achievements |
末梢組織ではリンパ管は血管から分離した独自のネットワークを形成している。リンパ管が血管から分離したネットワークを形成するのに血小板が重要な働きをしている。血小板は活性化により様々な因子を放出する。この因子がリンパ管と血管の分離に作用していると考えられる。この血小板放出因子の中から、この機能に重要だと思われる候補物質を同定した。実際に候補物質受容体の阻害薬をマウスに投与すると、リンパ管内に血球が流入することを確認した。さらに血管造影を行うと、造影試薬が血管からリンパ管へ流入する様子が観察された。今後は胎仔血管造影法を用いて、リンパ管と血管の吻合部の微細構造を詳細に解析する予定である。本研究で得られる知見により、薬物でリンパ管と血管の吻合を誘導しリンパ浮腫治療法開発の基盤となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
リンパ管と血管の分離維持には活性化した血小板からの放出因子が関与すると考えられ、候補物質を複数特定した。候補物質受容体の阻害薬をマウスに投与すると、リンパ管内に血球が流入することを確認した。さらに血管造影を行うと、造影試薬が血管からリンパ管へ流入する様子が観察された。この結果より、リンパ管と血管の吻合が形成された可能性がある。さらに候補物質の機能を調べるために、ゲノム編集技術を用いて遺伝子改変マウスを作製した。現在までに、候補物質受容体をヘテロ欠損したマウスの作製を行った。今後はこの遺伝子改変マウスを利用して、リンパ管の形態や機能を解析する。これまでに、リンパ管の形態や機能を解析するための造影試薬等、必要な試薬等を準備している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに得られた遺伝子改変マウスを利用して、リンパ管と血管の吻合が形成されているか解析する。具体的には、胎仔血管造影法を用いてリンパ管や血管の微細構造を解析する予定である。さらに、ゲノム編集技術を用いて候補物質受容体発現細胞に蛍光タンパクを発現する遺伝子改変マウスの作製を試みる。この遺伝子改変マウスでは、蛍光タンパク質の発現様式を観察することで、候補物質受容体の発現解析を行うことができる。遺伝子改変マウスの作製後、共焦点レーザー顕微鏡やFACSを使用して解析を行う予定である。
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