イモリ脊髄損傷後の組織再構築における免疫環境の重要性
Project/Area Number |
22K06821
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48010:Anatomy-related
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
関 亮平 関西医科大学, 医学部, 助教 (40746624)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 有尾両生類 / 脊髄 / 再生 / 免疫細胞 / 脊髄再生 / リンパ管 |
Outline of Research at the Start |
有尾両生類であるイモリは、哺乳類とは対照的に損傷した脊髄の再生が可能であるが、そのメカニズムは不明である。 本研究では、脊髄再生時において免疫系が果たす役割に着目し、これを明らかにする。まず、損傷部位に浸潤する免疫細胞を特定し、それを人為的に生体から除去することで、脊髄再生における重要性を検証する。 また、脊髄損傷後のリンパ管新生を抑制および亢進することで、脊髄再生への関与を調査する。さらに、損傷部の免疫環境構築に関与するシグナル経路を特定し、マウス脊髄損傷モデルでそのシグナル経路の活性化状態をイモリの状態に近づけ、イモリの再生原理に基づいた脊髄損傷治療がヒトへと応用可能か検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
哺乳類の脊髄損傷後の神経機能再生を妨げる要因の一つに、損傷部位に形成される瘢痕が挙げられる。瘢痕が形成されると軸索が損傷部位を通り抜けて再伸長することができなくなり、神経回路が遮断されたままとなる。ところが、イモリを含む有尾両生類では、脊髄損傷後に自発的な組織再構築が起こり、軸索の再生を経てほぼ完全な神経機能が再建される。本研究では、有尾両生類が持つこの特異な再生能力のメカニズムを、免疫系が果たす役割に着目して明らかにすることを目的とする。 当該年度は、イモリ脊髄再生時における免疫細胞やリンパ管新生の動態を明らかにするための前段階として、それらの細胞・構造を可視化する手法の確立に取り組んだ。免疫細胞の可視化については、T細胞やマクロファージに対する特異的抗体を購入し、イベリアトゲイモリに対する交差性の検証から着手した。両生類での使用実績のある抗体を選定したものの、明瞭な交差性が確認できなかったものもあったため、固定方法の最適化や抗原賦活化も含め、染色方法の検討を進めている。リンパ管の可視化に関しては、先行研究を参考に、リンパ管内皮細胞マーカーであるProx1とLyve1の検出を目指した。イベリアトゲイモリに交差性のあると期待される市販抗体がなかったことから、免疫染色ではなくin situ hybridizationによるmRNAの可視化を行うこととした。Prox1はイモリcDNAよりクローニングできたものの、Lyve1に関しては配列情報がなくdegenerate primerによる増幅を試みているところである。次年度は、まず上記の実験項目を速やかに完了させ、脊髄損傷前後で免疫細胞の細胞数の変化やリンパ管新生の様子を明らかにする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
免疫染色のプロトコルの確立に時間を要したことが遅れの主な原因である。まずスタンダードなプロトコルや既報論文の手法に従って実施したが明瞭な染色像が得られなかったため、脊髄に加え免疫細胞が豊富な脾臓を用いてプロトコルの改善を実施することとなった。Lyve1のクローンングにも時間を要している。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、免疫染色に使用できる抗体の選定(もしくは染色方法の改善)を早急に完了させる。だたし、あまりにも時間を要するようであれば途中で見切りをつけ、既に交差性が確認できている抗体を用いて、予定していた解析を遂行する。リンパ管の可視化についても同様に、Lyve1のクローニングが不可能であればまずはProx1のみを用いて研究を前進させる。まずは、脊髄損傷後の免疫細胞の浸潤数の増減やリンパ管新生の様子を明らかにすることで、これらの細胞・組織が脊髄再生へ関与する可能性を検証する。 脊髄損傷後に浸潤数が増加するような免疫細胞は、脊髄再生に何らかのかたちで寄与している可能性がある。そこで次に、当該細胞を除去した場合に脊髄再生にどのような影響が及ぶかを解析することで、重要な役割を果たす免疫細胞を特定する。免疫細胞の除去は、免疫染色に用いた抗体を脊髄切断前の生体に投与することで行う。免疫染色により当該細胞が除去されたことを確認した後に、損傷部位に瘢痕が形成されるか、そして軸索伸長が阻害されるかをこれらのマーカータンパク質に対する免疫染色により解析する。
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Report
(1 results)
Research Products
(16 results)