Project/Area Number |
22K06895
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 48040:Medical biochemistry-related
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
福田 七穂 新潟大学, 脳研究所, 准教授 (00415283)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小田 佳奈子 新潟大学, 脳研究所, 助教 (60708212)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | RNA結合タンパク質 / 嗅神経細胞 / 遺伝子改変マウス / 局所翻訳 / 転写後制御 |
Outline of Research at the Start |
mRNA局所翻訳は、特定のタンパク質を必要な時期や場所に発現させることを可能にする遺伝子発現制御の一つである。神経細胞では軸索伸長やシナプス形成を担い、神経変性疾患にも関わるため、その機構の解明が望まれている。私達はこれまでに、局所翻訳を担うRNA結合タンパク質「hnRNP A/B」が、マウス嗅神経細胞の神経回路形成に必要であることを明らかにした。本研究では、培養細胞や遺伝子改変マウスを用いてhnRNP A/BターゲットmRNAの発現制御とその生理的役割を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
神経細胞では、軸索や樹状突起などの細胞体から離れた部位において、特定のmRNAが局所的に翻訳されることが知られている。このような「mRNA局所翻訳」は、軸索伸長やシナプス可塑性を担い、神経疾患にも関連することから、その機構の解明が求められている。 私達はこれまでに、RNA結合タンパク質 hnRNP A/Bの欠損マウスにおいて、嗅神経回路の形成不全が生じることを見出した。hnRNP A/Bの主要な標的遺伝子であるProtocadhelin alpha(Pcdha)は、hnRNP A/B依存的に嗅神経細胞の軸索末端に強く発現していた。このことから、hnRNP A/BがPcdhaの軸索末端における発現制御を介して嗅神経回路の形成を担う可能性が示唆された。そこで、令和5年度はPcdha遺伝子の3'-UTRからhnRNP A/B認識配列を含む領域を欠失させたマウス(Pcdha-UTR欠失マウス)を作製し、解析した。Pcdha-UTR欠失マウスでは、嗅神経細胞におけるhnRNP A/BとPcdha mRNAとの結合が低下した。また、嗅神経細胞の細胞体側におけるPCDHAタンパク質の発現に変化は見られないものの、軸索末端におけるPCDHAタンパク質の発現に有意な低下が見られた。さらに、重要なことに、Pcdha-UTR欠失マウスでは嗅神経回路の形成不全が認められた。これらの結果から、hnRNP A/Bは3'-UTR上の認識配列を介して神経回路形成に関わる因子のmRNAに結合し、それらの軸索末端におけるタンパク質発現を促進することにより、嗅神経回路の形成に寄与していることが示され、論文に発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Pcdha-UTR欠失マウスの解析から、hnRNP A/Bが細胞接着因子をコードする遺伝子の軸索末端における発現制御を介して嗅神経回路形成を担うことが示され、論文に発表することができた。他の標的mRNAについても順調に解析を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに樹立したhnRNP A/B標的遺伝子の3’-UTR配列欠失マウスについて、当該遺伝子の嗅神経細胞における発現様式の解析を進める。また、嗅覚組織の形態学的な解析を行い、3’-UTR配列の欠失が嗅覚組織の形成や機能に与える影響を解析する。
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