肺がん背景肺に潜むゲノム・エピゲノム異常の徹底的マッピングによる発がん機序の解明
Project/Area Number |
22K06935
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 49020:Human pathology-related
|
Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
谷野 美智枝 旭川医科大学, 医学部, 教授 (90360908)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯澤 明夏 旭川医科大学, 医学部, 講師 (20899702)
小山 恭平 旭川医科大学, 医学部, 講師 (00818479)
水上 裕輔 旭川医科大学, 医学部, 教授 (30400089)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
|
Keywords | 間質性肺炎 / 特発性肺線維症 / 肺癌 / エピゲノム解析 / 遺伝子解析 / 肺がん / ゲノム / エピゲノム |
Outline of Research at the Start |
<令和4年度>肺気腫及び間質性肺炎を背景に有する“臨床的異常肺”での検討を先行して行う。特に肺がんに連続・近接する部分から離れた部分まで広い範囲の不均一性に着目したサンプリング、ゲノム・エピゲノム解析を行う。 <令和5年度>”臨床的正常肺”での検討を行う。特に微細な顕微鏡的形態異常、不均一性、多様性に着目し同様の解析を行う。ここまでのデータで学会発表を行う。 <令和6年度>症例の充足、統計解析、学会発表、論文作成と投稿を行う。
|
Outline of Annual Research Achievements |
特発性肺線維症(Idiopathic Pulmonary Fibrosis, IPF)の患者では肺癌の発生率が高く、IPFを伴わない肺癌と比べて予後が有意に不良である。IPF合併肺癌のなかで最多の組織型である扁平上皮癌症例を対象とし、組織標本を用いて形態学的評価(過形成、異形成、上皮内癌、浸潤癌)及び免疫組織化学染色を行った。 IPFを伴う肺扁平上皮癌5症例および、IPFを伴わず肺気腫やIPF以外の間質性肺炎を伴う肺扁平上皮癌18症例を解析対象として選定した。また、肺癌の診断または予後のマーカーとして有用性が報告されているメチル化解析のターゲット遺伝子を文献から検索し、そのなかから免疫組織化学染色の抗体が確立しているCDH13、CDKN2A、RASSF1を選定した。それらの免疫組織化学染色条件を検討し、対象症例において腫瘍部・非腫瘍部を含む代表的な箇所で免疫組織化学染色を実施した。多くはCDH13が発現し、CDKN2A・RASSF1の発現は消失していたが、一部の症例では異なる発現パターンを示した。 エピゲノム解析手法の検証として、ヒト肺原発扁平上皮癌の細胞株であるEBC-1を培養してDNAを抽出し、メチル化の定量解析実験を行った。バイサルファイト処理したDNAからリアルタイムPCRによる定量解析の系を立ち上げている。臨床検体は、免疫組織化学染色を実施した腫瘍部および腫瘍周囲の非腫瘍部や、腫瘍から離れた背景肺からDNAを抽出した。確立した測定系を用いて、臨床サンプルにおけるメチル化の定量解析を実施し、免疫組織化学染色結果との検討、臨床因子との比較検討を行っている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞株を用いて確立した測定系を用いて、臨床サンプルにおけるメチル化の定量解析を実施中であり、概ね順調と考える。 免疫染色はおおむね終了しており、概ね計画は順調と考える。
|
Strategy for Future Research Activity |
確立した測定系を用いて、臨床サンプルにおけるメチル化の定量解析を実施し、免疫組織化学染色結果との検討、臨床因子との比較検討を行っている。今後はさらに症例数を増やすと共に、遺伝子情報を確認し、形態、ゲノム、エピゲノム情報からIPFにおける腫瘍発生のメカニズムを解析予定である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)