Project/Area Number |
22K06986
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 49020:Human pathology-related
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
深澤 由里 東邦大学, 医学部, 講師 (90392331)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤澤 千恵 東邦大学, 医学部, 講師 (10393000)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 大腸癌 / 癌間質 |
Outline of Research at the Start |
近年、癌間質において多種細胞間制御を担う重要な分子としてmicroRNA (miRNA)が注目されているが、その働きの詳細は未だ明らかでない。我々が同定したmiRNA146bは、癌研究において様々な種類の癌細胞内での高発現が腫瘍増殖に関連するなどの報告はあるが、癌間質における関与は不明である。そこで本研究では、miRNA146bKOラットを用いて大腸癌の癌間質におけるmiRNA146bの制御標的分子を選出し、その分子を癌間質マーカーとしてヒト大腸癌組織の癌間質での発現分布を免疫組織化学染色で確認する。その結果を患者の予後情報を併せて統計学的に解析し、予後予測因子となる癌間質マーカーを同定する。
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Outline of Annual Research Achievements |
miR146b-5pの大腸癌癌間質における働きを検討するため、miR146b-5pのノックアウトSDラット(KOラット)と野生型SDラット(Wildラット)に1,2-dimethylhydrazineを皮下投与し、大腸癌を発生させた。観察期間をそろえ、KOラット、Wildラットいずれも15匹で検討したところ、KOラットでは全腫瘍数57個、Wildラットでは61個であった。それらの平均腫瘍径は4.6±2.4㎜、3.9±2.6㎜とKOラットの方がやや大きいものの有意な差をみとめなかった。深達度はおよび組織型についても両群に差をみとめなかった。 連続切片において、Masson-trichrome染色(MT染色)およびSirius-Red染色(SR染色)を施行し、癌間質について画像解析を施行した。MT染色において高い密度の膠原線維を示す濃い青色を指定し「高密度膠原線維」として間質における割合を算出したところ、KOラットはWildラットと比して「高密度膠原線維領域」の割合が有意に高いことがわかった(p=0.003)。また、SR染色において指定した黄色調領域を「低密度1型コラーゲン領域」、白色調領域を「高密度1型コラーゲン領域」、緑色調領域を「3型コラーゲン領域」として間質領域におけるそれぞれの面積の割合を算出した。KOラットはWildラットと比較して高密度1型コラーゲン領域」の割合が有意に高かった(p=0.037)。以上より、KOラットとWildラットは、大腸癌の癌間質の膠原線維の形成に差があり、そこにmiR146b-5pが関与している可能性が考えられた。今後、コラーゲンなどの免疫組織化学染色を施行し、癌間質の性質の違いなど詳細に検討していく。 ラットの腫瘍組織より初代培養線維芽細胞を得、単離された線維芽細胞を用いて、分子病理学的に解析を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
画像解析の方法を決定するのに想定以上の時間がかかってしまい、画像解析に遅れが生じた。また、腫瘍組織より初代培養細胞の樹立を試みているが、方法の検討に時間がかかり、また手技的な問題もあり、上手く培養細胞を得ることができず、想定以上の時間がかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
培養手技に関しては、培養に熟知している研究分担者にアドバイスを仰ぎ、検討を重ね、練習することで解決できると考える。 発現解析などは外注することで、実験を先に進められると考えている。
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