WHO分類における新規脂肪性腫瘍の検証とテロメア維持機構を含む全体像の解明
Project/Area Number |
22K06992
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 49020:Human pathology-related
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Research Institution | Japanese Foundation for Cancer Research |
Principal Investigator |
山下 享子 公益財団法人がん研究会, がん研究所 病理部, 研究員 (50754975)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 脂肪性腫瘍 |
Outline of Research at the Start |
骨軟部腫瘍のWHO分類第5版では、脂肪性腫瘍に「Atypical spindle cell / pleomorphic lipomatous tumor (ASCPLT)」の項目が追加された。この腫瘍は良性に分類されているが、幅広い臨床像・組織像を示す病変が含まれ、脂肪細胞分化を示す複数の腫瘍の総称ではないかとの意見もある。今回の研究では、脂肪細胞分化を示すこうした腫瘍の全体像解明を目的として、臨床病理学的・分子病理学的特徴を多方面から解析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
骨軟部腫瘍のWHO分類第5版では、脂肪性腫瘍に「Atypical spindle cell / pleomorphic lipomatous tumor (ASCPLT)」の項目が追加された。この腫瘍は良性に分類されているが、幅広い臨床像・組織像を示す病変が含まれる。遺伝子異常の点でも、RB1欠失が一定数認められる以外に特徴的な変化は知られておらず、実際のところ、脂肪細胞分化を示す複数の腫瘍の総称ではないかとの意見もある。ASCPLTには複数回局所再発を繰り返す症例もあり、中間群以上の悪性度を示す一群が存在しないか検討することは、治療方針決定においても重要である。 一方で、「atypical spindle cell lipomatous tumor」の原型と言える「spindle cell liposarcoma」では、TERTの融合遺伝子が別々に2例報告され(TRIO-TERT, CTNND2-TERT)、うち1例ではTERT(テロメラーゼ逆転写酵素)の発現上昇も確認されている。TERT発現上昇によるテロメラーゼ活性化を介したテロメア維持機構は、様々な癌腫のほか、粘液型脂肪肉腫で高頻度に見られるものの、脱分化型脂肪肉腫や多形性脂肪肉腫を含む大多数の軟部腫瘍では、非常に稀だとされている。 申請者はこれまで、脱分化型脂肪肉腫における予後予測因子の検討や、粘液型脂肪肉腫におけるテロメア維持機構の意義についての検討など、主に脂肪性腫瘍について研究を行ってきた。今回は、ASPLTに分類されうる症例を抽出し、全エクソームシーケンスやRNAシーケンスにて遺伝子増幅や欠失、融合遺伝子の有無などを網羅的に解析するほか、テロメア維持機構についても調査し、臨床像や組織像と合わせて分類について再検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2005年以降にがん研有明病院で摘出されている腫瘍の中で、spindle cell lipoma, pleomorphic lipoma, pleomorphic liposarcomaと診断されている症例をすべて見直し、2018年以降の症例と合わせて17例をatypical spindle cell/pleomorphic lipomatous tumorの候補として抽出した。またコントロールとして、pleomorphic liposarcomaを7例、spindle cell lipomaを11例抽出した。これらの症例のうち、凍結材料が保存されていない症例についてはホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)切片からDNA, RNAの抽出を行った。また組織アレイを作製し、RB1およびMDM2のFISHを施行した。
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Strategy for Future Research Activity |
全エクソームシーケンスを行って、染色体異常の複雑性評価やRB1遺伝子の片側アレル欠損の有無、体細胞遺伝子変異などを調査し、またRNAシーケンスを施行して、融合遺伝子解析や遺伝子発現解析を行う。またtelomere specific FISHなどを利用しテロメア維持機構についても解析する。それらの結果を踏まえて、ASPLTの臨床病理学的・分子病理学的特徴を多方面から解明し、その結果複数の疾患群を含むようであれば、過去の報告も参考にしてサブグループ分類を目指す。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)
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[Journal Article] High prevalence of TERT aberrations in myxoid liposarcoma: TERT reactivation may play a crucial role in tumorigenesis.2022
Author(s)
Kunieda J, Yamashita K, Togashi Y, Baba S, Sakata S, Inamura K, Ae K, Matsumoto S, Machinami R, Kitagawa M, Takeuchi K.
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Journal Title
Cancer Science
Volume: 113
Issue: 3
Pages: 1078-1089
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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[Presentation] 伊藤崇彦, 山下享子, 早川景子, 石井脩平, 山田麻里沙, 山崎奈緒子, 池畑浩一, 藤山淳三, 千葉知宏, 佐藤由紀子, 阿江啓介, 河内洋, 松本誠一, 阿部仁, 杉山裕子.2022
Author(s)
伊藤崇彦, 山下享子, 早川景子, 石井脩平, 山田麻里沙, 山崎奈緒子, 池畑浩一, 藤山淳三, 千葉知宏, 佐藤由紀子, 阿江啓介, 河内洋, 松本誠一, 阿部仁, 杉山裕子.
Organizer
第61回日本臨床細胞学会秋期大会
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