Project/Area Number |
22K07046
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 49040:Parasitology-related
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Research Institution | Kobe Tokiwa University |
Principal Investigator |
鈴木 高史 神戸常盤大学, 保健科学部, 教授 (70305530)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝越 祐志 神戸常盤大学, 保健科学部, 講師 (50736163)
川田 均 長崎大学, 熱帯医学研究所, 特任研究員 (80363480)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2024: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 電位感受性ナトリウムチャネル / 培養細胞 / 発現 / ピレスロイド剤 / 変異 / 疾病媒介蚊 / 電位感受性Na+チャンネル |
Outline of Research at the Start |
疾病媒介蚊の電位感受性Na+チャンネル分子に変異が入ることにより、殺虫剤ピレスロイドの効果が大幅に減少している状況が世界各地で報告されている。このため新規殺虫成分の探索は緊急性の高い課題であるが、これを迅速に行うシステムは存在しない。そこで、種々の変異型電位感受性Na+チャンネル分子をCHO-K1細胞ゲノムに導入し、チャンネル分子のプロファイル解析システムの構築を行う。本システムを用いて、Na+チャンネル分子の変異によるピレスロイド剤に対する感受性変化と、同変異を有する飼育蚊のピレスロイド剤への感受性変化との比較・相関解析を行い、蚊を用いない新規in vitro殺虫成分スクリーニングシステムを確立する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は疾病媒介蚊の電位感受性Na+チャンネル(VSSC)分子のプロファイルをin vitro培養細胞で解析可能なシステムを構築し、これ用いてNa+チャンネル分子の各種変異導入によるピレスロイド剤に対する感受性変化と、同変異を有する蚊のピレスロイド剤への抵抗性変化との比較・相関解析を行うことにより、蚊を用いない簡便かつ迅速な新規in vitro殺虫成分スクリーニングシステムの基盤確立を行うことである。 昨年度までに、CHO-K1細胞に簡便かつ効率的にVSSC分子を導入するシステムの構築を行い、本システムを用いてPA-tag融合VSSC分子発現細胞の構築を行った。本年度は抗PA-tag抗体を用いてPA-tag融合VSSC分子の発現を確認した後に、本細胞を用いてPA-tag融合VSSC分子の機能解析を行ったが、本分子由来の電流が計測できなかった。そこでVSSC分子の構造支持部位であるβサブユニットの交換を行うこととして、ゲノムデータベースを検索し、βサブユニットと推定される分子候補のクローニングを行った。さらに本βサブユニット分子の発現コンストラクトの作製を行った。 また別のアプローチとして、Aedesの培養細胞自体のVSSC分子(αサブユニット(機能部位)とβサブユニット)の発現誘導を行うことを目指し、Aedesの培養細胞系のセットアップと発現誘導コンストラクトの作製を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
疾病媒介蚊の電位感受性Na+チャンネル分子を培養細胞で発現するにあたり、培養細胞の検討、簡便で効率的な遺伝子導入システムの構築、テトラサイクリン発現誘導システムの構築、本分子のタンパクレベルでの発現確認を行ってきた。しかし、本分子による電流が安定しない(生理学的機能を持つように発現ができていない)ため、次の解析システムの構築まで進めていない状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究方針としては、疾病媒介蚊の電位感受性Na+チャンネル分子による電流を安定して計測できるマテリアルの構築に焦点をあてて行う。具体的には、(1)本分子の構造支持部位であるβサブユニットを新たなものに変更して、αサブユニットとともに哺乳類培養細胞で発現させる。(2)本分子のα、β両サブユニット遺伝子の発現誘導をAedes由来の培養細胞内で行う。 上記アプローチで電位感受性Na+チャンネル分子由来の電流を安定的に計測できるマテリアルを構築し、その後に電流を簡便に測定できるシステムの構築を進めていく。
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