Project/Area Number |
22K07088
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 49060:Virology-related
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤田 龍介 九州大学, 農学研究院, 准教授 (70553775)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
|
Keywords | ネジウイルス / サブゲノムRNA / RdRp / 昆虫ウイルス / ウイルス複製 |
Outline of Research at the Start |
新種のウイルスが発見された際, そのウイルスの性質・特徴を理解し, 評価するためには, そのウイルスが何に感染してどうやって増殖しているのかを解明する必要がある. 本研究では, 近年蚊から発見された新たなウイルスグループである「ネジウイルス」について, その独特の遺伝子発現様式や複製方法について, 分子生物学的な視点での解明を目的とする.
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は, ネジウイルスという新奇性の高いウイルスについて, 感染・増殖の基盤となるRNA合成メカニズムを解明し, ひとつのモデルとして確立することである. ネジウイルスは他のウイルスの RNA複製酵素 (RdRp) の機能では説明できないタイプのRNA合成を行っており, この詳細を解析す ることで, ウイルスが発展させてきた多様な分子機能の新たなる一面が明らかにすることを目的としている。本研究ではまず、ネジウイルスの持つ特異なサブゲノムRNA合成の方法について解明すべく、合成RNAを用いたレポーターアッセイシステムを構築することとした。 ネジウイルスは感染細胞の中で、ORF2およびORF3をコードするサブゲノムRNAを生成するが、それぞれのサブゲノムRNAの鋳型となる対応したRNAは存在せず、鋳型はゲノムの逆鎖RNAであると考えられている。そこで、ネジウイルスの1種であるブストスウイルスを用いて、ORF2、ORF3をコードするサブゲノムRNAの5´末端の配列を基準に、逆鎖の配列を10ー60塩基持つ、領域の異なる配列をそれぞれ合成し、これにレポーターとなるLuciferase遺伝子を融合したRNAを合成した。この際、鋳型鎖RNAの3´末端へのポリAの付加、ならびに5´末端へのキャップの付加を行い、それぞれの修飾を持つRNAの細胞 (ヒトスジシマカ由来C6/36細胞) への導入を行った。今後はこれらの鋳型レポーターRNAを用いたウイルス感染細胞内でのサブゲノムRNAの合成能比較を行い、サブゲノムRNA合成に必要な配列の同定を進める予定である。また本研究材料であるブストスウイルスとは別に、野外捕集蚊から新規のネジウイルスを同定することに成功したため、次年度以降に計画しているウイルス種間の配列保存性の機能比較に用いる予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定ではサブゲノムRNAのレポーターシステムの構築に加え、細胞内で合成されるゲノムより大きなRNA (large RNA) の配列解析を行う予定であった。しかし、前段のサブゲノムRNAの合成と、細胞内への導入効率の確認と実験系の改善にやや手間取ったため、large RNAの解析がやや遅れている状況である。一方、ネジウイルス種間の比較の材料として、新規ウイルスの同定に成功したため、3年目の計画に向けてはプラスとなる要素もあった。
|
Strategy for Future Research Activity |
現在の進捗はやや遅れてはいるものの、当初計画から大きく逸脱するものではないため、予定に従って調査を進めていく。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)