Project/Area Number |
22K07106
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 49060:Virology-related
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Research Institution | Showa Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
梶川 瑞穂 昭和薬科大学, 薬学部, 講師 (00464389)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス / 免疫回避 / 溶解感染 / ウイルス / ユビキチンリガーゼ / ユビキチン |
Outline of Research at the Start |
免疫不全症の患者における重篤な肉腫形成に関与するカポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(KSHV)は、感染細胞においてウイルス膜タンパク質K1を発現し、細胞のがん化を促進する。同時に、K1は細胞外領域を用いて、FasやBCRに結合して宿主免疫を阻害するため、免疫回避分子としても知られている。本研究はK1-Fc融合分子およびcDNAウイルスライブラリーの技術を利用して、FasおよびBCRとは異なる第三のリガンドを同定し、K1の免疫回避分子としての未知の働きを明らかにしようというものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
カポジ肉腫関連ヘルペスウイルス(Kaposi’s sarcoma associated herpesvirus:KSHV)は、B細胞に潜伏感染するが、宿主が易感染状態になると溶解感染に移行し、重篤な肉腫などを引き起こすと考えられている。KSHVは溶解感染時にさまざまなウイルスタンパク質を発現し、細胞のがん化や免疫回避を可能にしている。KSHVタンパク質のK1は、細胞質内にITAMを有し、感染細胞に恒常的増殖シグナルを入れる腫瘍化因子である。さらにK1は、細胞質領域を介してB細胞受容体(BCR)やアポトーシス誘導受容体FASと結合し、免疫回避にも関与すると考えられている。我々は、T細胞由来のJurkat細胞の表面に、BCRやFASとは異なる第三のK1リガンドが存在すると考え、Expression cloning法による同定を目指している。2023年度は、前年度に作製したJurkat cDNAレンチウイルスライブラリーをBJAB細胞に感染させたJurkat cDNA導入BJAB細胞集団を用いて、K1結合能を獲得したBJAB細胞の分離を試みた。フローサイトメトリー解析でK1-Fc結合陽性に見える細胞群はほとんど存在しなかったが、わずかな陽性細胞群をセルソーターにより分離・培養して再度セルソーターにかけるという作業を3回繰り返したものの、結果的に偽陽性であることが判明した。T細胞特異的遺伝子産物(CD7もしくはCD28)に対する抗体を用いたソーティングでは、実際にCD7もしくはCD28陽性となったBJAB細胞のセレクションに成功したことから、我々が作製したJurkat cDNA導入BJAB細胞集団からソーティングによりセレクションするというExpression cloningの実験系に問題はないと考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2023年度は、Jurkat cDNA導入BJAB細胞集団とK1-Fcを用いたExpression cloning法により、K1-Fc結合能の獲得に関与するT細胞由来遺伝子を同定する予定であったが、達成できなかったため「遅れている」とした。K1リガンドのmRNA発現量が著しく低い、もしくはK1リガンドが単体ではなく複数のT細胞特異的遺伝子産物により構成されている、などの理由が考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
Expression cloning法によるリガンド同定を中止し、K1-Fcを結合させたProtein Aビーズを用い、K1-Fcと共沈する相互作用分子を質量分析により同定する方法に切り替えて、引き続きK1-Fcの新規リガンド同定を進める。
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