Project/Area Number |
22K07180
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 50010:Tumor biology-related
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
浅田 健 国立研究開発法人理化学研究所, 革新知能統合研究センター, 上級研究員 (70773414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浜本 隆二 国立研究開発法人理化学研究所, 革新知能統合研究センター, チームリーダー (80321800)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 肺がん / マルチオミックス解析 / 予後予測因子 / 創薬ターゲット / ゲノム・エピゲノム |
Outline of Research at the Start |
がんの原因となるドライバー変異がまだ見つかっていない症例が一定数存在することが知られている。これら症例をpan-negative症例と定義して、本研究では特に肺がんのpan-negative症例に特化した研究を行う。解析には日本人のデータセットを利用することで、人種差が報告されている肺がんにて、日本人のための研究を行うことが可能となる。本研究を通じて新規肺がんドライバー変異を同定することで、創薬ターゲットや 肺がんバイオマーカーの発見につなげる。得られた新規知見は治療方法が限定されているpan-negative症例への治療法や、今後の癌治療の発展に貢献できると考えられる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではゲノム(WESおよびWGS)、エピゲノム(ヒストン修飾およびDNAメチル化)、トランスクリプトーム(遺伝子発現)に臨床情報を統合したマルチオミックス解析を行っている。昨年度に引き続き、日本人肺がん症例でも特にドライバー変異が見つかっていない症例を中心に解析を行った。本年度では、昨年度の研究成果から同定したNotch signalやWnt/b-cateninシグナルに関わる転写コアクティベーターの解析を中心に研究を進めた。なお昨年度ではトランスクリプトーム解析においては遺伝子レベルでの発現検討をおこなったが、今年度はより詳細な解析を指向してアイソフォームレベルでの発現解析を行なった。 転写コアクティベーターの発現と相関・逆相関のある上位15遺伝子をそれぞれ抽出し、予後との関連性を検討したところ、いくつかの遺伝子で発現量に応じて予後予測できることが明らかとなった。 引き続きより精緻な患者層別化を目指し、機械学習(クラスタリング)を含めた解析方法の検討を行い、second-levelのクラスタリングを用いることで、予後に基づく精緻な患者層別化ができることを見出した。 現在は上記結果をもとにさらなる解析を行いつつ、得られた研究成果を論文として投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要に記載した通り、日本人肺がん患者のゲノム・エピゲノム・トランスクリプトーム情報に臨床情報を含めた統合的マルチオミックスから、独自のクラスタリング手法を組み合わせた患者層別化手法を構築した。また予後に関連する遺伝子を複数同定しており、今後は引き続き予後関連遺伝子を中心とした詳細解析を行うことで、がんの本態解明につながる研究成果が得られると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は創薬標的の検討、詳細なシグナルパスウェイ(分子メカニズム)解明を行うとともに、wet実験を用いたバリデーションスタディや動物実験も念頭に日本人肺がんにおけるドライバー変異ネガティブ症例の肺がん発症メカニズムの解明を行う。 また得られた研究成果を学会や論文として報告することも積極的に行う予定である。
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