大腸癌におけるVEGF receptor 2を標的とした制御性T細胞の制御
Project/Area Number |
22K07285
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 50020:Tumor diagnostics and therapeutics-related
|
Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
花山 寛之 福島県立医科大学, 医学部, 学内講師 (00622333)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 浩二 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (40283204)
三村 耕作 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (90568031)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Keywords | 大腸癌 / 制御性T細胞 / VEGF receptor 2 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、VEGF Receptor 2 (VEGFR2) に焦点を置き、腫瘍微環境において腫瘍免疫を強く抑制する制御性T細胞 type II(Treg-II)の抑制方法の開発を行う。 進行結腸・直腸癌手術摘出標本を用いて、腫瘍微小環境に存在するTreg-IIにおけるVEGFR2の発現状況をflow cytometryと蛍光免疫染色で解析し、in vitroの実験系でVEGFR2経路を介するTreg-IIの制御方法の開発に努める。
|
Outline of Annual Research Achievements |
① 閉塞性大腸癌のためにステント挿入術を施行した症例を除外し、進行結腸・直腸癌(CRC)に対して福島県立医科大学消化管外科で切除術を施行した計26症例を対象として、手術摘出標本の一部と手術直前の末梢血検体を収集した。 ② 末梢血検体から末梢血単核球を分離し、手術摘出標本の一部(腫瘍辺縁部位と正常粘膜部位)からgentleMACS Dissociator(Miltenyi Biotec)を用いて腫瘍浸潤細胞を分離した。抗CD3抗体、抗CD4抗体、抗CD45RA抗体、抗FOXP3抗体を用いて制御性T細胞(Treg)を同定した。Tregは、naive Treg (CD45RA+FOXP3lowCD4+ T細胞)、effector Treg (CD45RA-FOXP3highCD4+ T細胞)、non-Treg (CD45RA-FOXP3lowCD4+ T細胞)に分類した。各検体におけるnaive Treg、effector Treg、non-Tregの割合、各検体におけるTreg各分画のVEGFレセプター1とVEGFレセプター2の発現状況をflow cytometryで比較検討中である。 ③ In vitroの実験系において、CellVivo Human Treg Differentiation kit(R&D Systems)を用いて健常人の末梢血T細胞よりTregを分化・誘導した。分化・誘導したリンパ球は、抗CD3抗体、抗CD4抗体、抗CD45RA抗体、抗FOXP3抗体を用いてTregであることを確認した。VEGF and/or 抗VEGFR2抗体の存在下で誘導したTregを培養し、その培養液上清中におけるTGF-βとIL-10の濃度をELISAで測定した。各条件下におけるTGF-βとIL-10の濃度を比較検討している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
① 計26例の進行CRC症例から、末梢血検体と手術摘出標本の収集が終了した。 ② 収集した末梢血検体と手術摘出標本を用いた解析が進んでいる。 ③ In vitroの実験系で、制御性T細胞の分化・誘導が確認できた。分化・誘導した制御性T細胞を用いて、VEGF and/or 抗VEGFレセプター2抗体を使用する実験が進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
① 収集した末梢血検体と手術摘出標本を用いた解析を進める。 ② 同症例群の手術切除標本より得たプレパラートを用いて、Treg (Foxp3) におけるVEGFR2の発現を蛍光多重免疫染色で検討する。また、正常粘膜部位と腫瘍部位において、TregとVEGFR2陽性Tregの浸潤頻度について比較検討する。 ③ In vitroの実験系で、VEGF and/or 抗VEGFR2抗体の存在下で分化・誘導したTregとautologousのリンパ球を共培養し、共培養後におけるCD4陽性またはCD8陽性T細胞の増殖能の変化をCSFEで、誘導されるapoptosisをAnnexin Vと7-AADを用いてflow cytometryで解析する。 ④ 得られた結果について、論文作成を進める。
|
Report
(2 results)
Research Products
(1 results)