Project/Area Number |
22K07295
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 50020:Tumor diagnostics and therapeutics-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
伊川 泰広 金沢大学, 医学系, 准教授 (10722043)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 遺伝子治療 / Bloom症候群 / レンチウイルス |
Outline of Research at the Start |
Blm遺伝子を欠失したBloom症候群モデルマウス(Blmマウス)は、約半数が放射線照射によりリンパ腫を発症する。そこで、Blmマウスの骨髄細胞にウイルスベクターを用いてBlm遺伝子を導入し、その後に放射線照射を行うことでリンパ腫発症の予防効果を検討する。本申請では申請者が開発した遺伝子導入法を用いて、Blmマウスの血液腫瘍発症予防遺伝子治療の前臨床試験を樹立する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究はBlm遺伝子のバリアントにより発症するDNA修復障害疾患であるBloom症候群のモデルマウス(Blmマウス)の易発がん性を利用し、Bloom症候群のがん発症予防を目的とした遺伝子治療前臨床試験の樹立にある。Blm遺伝子をレンチウイルスベクターを用いてBlmマウスの骨髄細胞に遺伝子導入することで、放射線照射により発症する胸腺腫瘍の発症割合が減少するかを検討する。 はじめに、遺伝子導入を行うレンチウイルスの作製をおこなった。DNA修復障害疾患を有する細胞は、遺伝子導入をする際に必須となるサイトカイン刺激により容易にアポトーシスする。そのため、アポトーシスを防ぐためにBaboonエンベロープに改変したレンチウイルスを用いることとしている。本研究を行う上で必要な改変レンチウイルスを多数作製し終わった。 次に、Blmマウスの胸腺細胞を分化段階に則した細胞分布が、野生型マウスであるC57/BL6マウス(B6マウス)と比較した。すると、BlmマウスとB6マウスでは、細胞分布に明らかな違いがないことがわかった。 そこで、放射線照射を行い、胸腺細胞に分布の差が出るかを検討した。すると、特定の集団で、Blmマウスの細胞分布が有意差を持ってB6マウスと比較して異なることを示すことができた。 現在、BlmマウスとB6マウスに4Gyの放射線照射を行い、胸腺腫瘍の発症を確認中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
進捗がやや遅れている理由として、研究を開始した頃のコロナウイルス感染症の流行がある。 コロナウイルスの流行に伴い、研究施設への立ち入りが制限されたこと、時施設での診療に費やすエフォートが格段に増えたことから、研究に対するエフォートが減ってしまったことになる。 現在は、コロナウイルス感染症流行前に戻った研究環境にあるため、順調に進めることが推察される。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、BlmマウスとB6マウスに放射線照射を行い、胸腺腫瘍発症を確認中である。腫瘍発症まで平均250日かかることが既報から明らかとなっており、250日後に発症割合、胸腺腫瘍発症の原因細胞の特定を細胞表面抗原解析や病理学的検査を進めていく。胸腺腫瘍の特性が明らかとなったのちに、Blmマウスの骨髄細胞にBlm遺伝子をBaboonエンベロープ改変レンチウイルスを用いて導入する。Blmマウスにブスルファンを用いて前処置を行い、Blm遺伝子とMockとしてGFP遺伝子を導入した骨髄細胞を自家移植する。その後に、同様に放射線照射4Gyを行ったのと、250日の観察期間を経て、胸腺腫瘍の発症割合や細胞起源を解析し特定する。
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