運動制御におけるタスクスイッチングの検証とその神経基盤の解明
Project/Area Number |
22K07321
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 51010:Basic brain sciences-related
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北 佳保里 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (60550548)
|
Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
|
Keywords | 運動学習 / スキル学習 / タスクスイッチング / スイッチコスト / motor learning / de novo learning / task switching / switch cost / 運動制御 |
Outline of Research at the Start |
日常生活においては、我々は、両手を用いてある道具を使ったあとに、別の道具をやはり同じ両手で使用するなど、無意識かつ柔軟にタスクをスイッチしている。タスクスイッチングに際しては、スイッチ後のタスクの起動や想起、タスク同士の干渉、スイッチ前のタスクの抑制に関わるコストが発生すると考えられるが、運動制御タスクにおけるスイッチコストの有無やその性質は明らかになっていない。本研究では、運動制御におけるスイッチコストを明らかにすることを目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
我々は、両手を用いてある道具を使ったあとに、別の道具をやはり同じ両手で使用するなど、無意識かつ柔軟に異なるスキル間をスイッチしている。タスクスイッチングに際しては、スイッチ後のタスクの起動や、スイッチ前のタスクの抑制に関わるコストが発生すると考えられるが、運動制御タスクにおけるスイッチコストの有無やその性質は明らかになっていない。本研究では、運動制御におけるスイッチコストを明らかにすることを目指す。そこで、被験者に新たな運動スキル(bimanual cursor control)を学習させ、学習させたスキルと元からできるタスクをスイッチした場合のスイッチコストを検証した。 コンピュータカーソルを動かす場合、多くの場合片手で操作し、手をカーソルの動きのマッピングは直感的に理解できる。本実験では、手とカーソル間に新たなマッピング(de novo mappiong, 左手の前後の動きがカーソルの左右、右手の左右がカーソルの前後を制御)を設定し、被験者に4日間学習させたのち、直感的に操作可能なbaseline mapping(カーソルは両手の中間位置に提示される)を用意し、2つのマッピング間を繰り返しスイッチさせた際のコスト(運動方向の誤差、マッピング選択の正誤確率)を検証した。その結果、被験者はde novo mappingを4日間で学習可能であり、異なるマッピング間をスイッチした際には、スイッチ後1-4試行で運動方向のエラーが増加することを確認した。またこのエラーは、正しいマッピングを選択しているが、その実行が不完全で発生しているのではなく、マッピングの選択の誤りに起因していることを明らかにした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験環境の構築と、予備実験を行った知見をもとに実験設定を改良し、健常被験者25名で、新たな運動スキルの学習とスイッチ実験を行った。その結果の一部は、Advances in Motor Learning & Motor Control 2022で発表し、 the 2023 Society for the Neural Control of Movement annual meetingでも発表予定である。これより、おおむね順調に進展していると判断する。
|
Strategy for Future Research Activity |
複数の新たな運動スキルを学習可能であるか、またそれらのスキル間をスイッチ可能であるかを検証する。また、2022年度に実施した実験の結果、派生した問題に関しても検証を行う。具体的には、どのようなフィードバックをしたらスキル学習が促進されるか、また、学習したスキルの汎化の程度に関しても検証を行う予定である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)