Project/Area Number |
22K07436
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52010:General internal medicine-related
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
萬谷 啓子 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (70415496)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 肺 / 老化 / 糖鎖 |
Outline of Research at the Start |
肺は加齢により呼吸機能が低下するだけでなく、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や肺線維症(IPF)、がん等に罹患・重篤化しやすくなる傾向が認められる。呼吸機能の低下はフレイルにつながり、COPDやIPFはフレイルの発症を加速する。申請者は、自然老化マウスと老化モデルマウスの肺に共通したタンパク質や糖鎖の発現変化を見出し、肺の老化に深く関連する現象であると考えている。本研究ではこれまでの成果を踏まえ、肺の老化や老化関連疾患発症に関わるタンパク質や糖鎖をオミクス解析により明らかにし、培養細胞を用いた実験によりメカニズムの解明を目指す。これにより肺の老化や老化関連疾患の予防や治療への応用が期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
肺は加齢によって機能的・構造的に著しく変化し、呼吸機能が低下するだけでなく、慢性閉塞性肺疾患(COPD)や肺線維症(IPF)、がんなどに罹患しやすくなり重篤化する傾向が認められている。また、呼吸機能の低下はフレイルにつながり、COPDやIPFはフレイルの発症を加速する。本研究はタンパク質と糖鎖に着目したオミクス解析により肺の老化および老化関連疾患発症に関わるタンパク質や糖鎖を明らかにし、老化や易罹患性のメカニズムを総括的に理解することを目指している。 令和4年度は、自然老化マウスから採取した肺および血清、肝臓、筋肉などを用いてプロテオーム解析、グライコーム解析を行った。プロテオーム解析については得られたデータを使用して現在パスウェイ解析などを進めており、老化にともなって変化するタンパク質や代謝経路の臓器による違いなどを解析中である。グライコーム解析ではN結合型糖鎖の発現解析を行い、肺と肺以外のいくつかの臓器において共通して老化にともなう変化を示す糖鎖を見出した。現在この糖鎖についてさらなる解析を行なっている。また、肺については、老人肺に類似した構造異常を示すα-Klothoマウスの肺を用いて同様のプロテオーム解析・グライコーム解析を行い、N結合型糖鎖に関して自然老化と同様の変化が生じることを見出した。そのほか、自然老化マウス肺におけるRNA-seqによる遺伝子発現解析を進行中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、プロテオーム解析、グライコーム解析を進めており、RNA-seqにも着手できたため、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に引き続き、グライコーム解析を行う。前年度のMSを用いたグライコーム解析で、加齢において特徴的な変化を示す糖鎖が見つかったので、抗糖鎖抗体やレクチンを用いて発現解析を行う。また、それらの糖鎖の合成に関わる糖転移酵素や糖輸送体などの発現について前年度のプロテオーム解析の結果を活用し、糖鎖関連分子などの発現変化を原因とする糖鎖変化なのか、それ以外の要因によるものなのか検討する。基質となるタンパク質についてもプロテオーム解析の結果や抗体を用いて発現解析を行う。さらに肺切片を用いて免疫染色やレクチン染色を行い、変化した糖鎖の組織内での局在を調べる。 そのほか、エラスターゼなどの気管内投与によりCOPDモデルマウスやIPFモデルマウスを作製し、肺のプロテオーム解析やグライコーム解析を行う。若齢・老齢・α-Klothoマウスとこれらの疾患モデルにおけるタンパク質や糖鎖の発現を比較し、共通の変化を示すものや異なった変化を示すものを明らかにする。これにより、老化によってCOPDやIPFに対する易罹患性のメカニズムを明らかにする。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)