Project/Area Number |
22K07528
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52020:Neurology-related
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Research Institution | Nagasaki International University |
Principal Investigator |
安東 由喜雄 長崎国際大学, 薬学部, 教授 (20253742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田崎 雅義 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (50613402)
植田 光晴 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (60452885)
松下 博昭 長崎国際大学, 薬学部, 訪問研究員 (60732394)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | アミロイドーシス / トランスサイレチン / ATTRwtアミロイドーシス / 老人性全身性アミロイドーシス / amyloid enhancing factor / 病因 / 老化 / 家族性アミロイドポリニューロパチー / ATTRwt アミロイドーシス / ATTRv アミロイドーシス / グラボノイド / グラブリジン / 安定化剤 / ミスフォールディング / ATTR / 治療 / アミロイド促進因子 |
Outline of Research at the Start |
ATTR アミロイドーシスは何故 ageing と共にアミロイド形成が進展するのかは不明である。それまで機能蛋白として挙動していたアミロイド前駆蛋白質が、老化と共にアミロイドを形成し臓器に沈着する「アミロイド形成カスケード」が作動するには可溶性のアミロイド前駆蛋白質をアミロイド形成に向かわせるアミロイド促進因子(AEF)が必要である。本研究では ATTRv とATTRwt アミロイドーシスの 2 疾患に焦点を絞りこの AEFを同定し、in vitro、in vivo 両面で AEF と TTR アミロイドの相互作用をブロックする化合物を同定し、新たな治療薬を開発することを最終目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
アミロイドーシスの一型であるATTR アミロイドーシス(家族性アミロイドポリニューロパチー(ATTRv アミロイドーシス:旧 名 FAP)および老人性全身性アミロイドーシス(ATTRwt アミロイドーシス:旧名 SSA)は、臨床症状の進行を緩徐にする疾患修飾薬は開発されてきているが、何故 ageing と共にアミロイド形成が形成され、進展するのか、特定の臓器にアミロイドが沈着するのかなどはほとんど明らかにされていない。これを解き明かすことは 21 世紀の神経難病 (特にproteinopathy)の治療戦略を立てる上で重要な鍵となる。Ageingと共にタンパク質が凝集し、proteinopathyを引き起こす過程と、アミロイドを形成しアミロイドーシスを引き起こす過程には、共通のpathogenesisがあり、key moleculeがあると考える。アミロイドーシスにおいては、それまで機能蛋白として挙動していたアミロイド前駆蛋白質が、老化と共にアミロイドを形成し臓器に沈着する「アミロイド形成カスケー ド」が作動するには可溶性のアミロイド前駆蛋白質をアミロイド形成に向かわせるアミロイド 促進因子(amyloid enhancing factor: AEF)が必要であると考えられている。本研究では ATTRv アミロイドーシスと共に神経症状も合併する ATTRwt アミロイドーシスの 2 疾患に焦点を絞りこの AEF を同定し、in vitro、in vivo 両面で AEF と TTR アミロイドの相互作用をブロックするリーディング化合物を同定し、最終的には、新たな治療薬を開発することを最終目的とする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
amyloid enhancing factor (AEF)の候補として、これまでの研究からpo E、Vitronection、clastarin, β-enolaseなどが候補タンパク質としてクローズアップされた。それぞれのAEF候補タンパク質に対する抗体を購入し、上記のATTRv、SSAの生検、剖検組織で沈着アミロイド中に共存するか免疫組織学的手法を用い検討したところ、これらの候補タンパク質の組織での発現が確認された。 本年度は 我々が生成したリコンビナントTTRwt蛋白質を、試験管内でacidic solution(pH 3.0)でインキュベートするとアミロイド形成を来たすことが判明しているので、この実験系で、これらのAEFをそれぞれ共存させ、アミロイドの形成が増強すかどうかを検証したところ、期待した結果が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
上記研究結果を基に、さらに質量分析、病理、細胞培養(血管平滑筋細胞)の手法を用いてATTRv およびSSAのアミロイド沈着促進の鍵を握るAEFを決定する。またAEFとTTRアミロイドの相互作用を明らかにする。これらの結果を踏まえて 相互作用をブロックするリーディング化合物を同定することで、新たな治療薬の開発を目指す。 最後に、我々が確立したハイスループットなアミロイド形成阻害剤のスクリーニングシス テム(Ueda et al., J Biol Chem 2019)を活用し、AEFの効果を阻害する薬剤を探索する。具体的には、既存薬2,000種のライブラリーを用いて、試験管内でTTR81-127およびAEFとインキュベーションさせ、最もアミロイド線維形成を阻害する薬剤を見出す。さらに、阻害後の線維の形態を電子顕微鏡で確認する。
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