Pathological analysis focused on impairment of unmyelinated fibers in striatal medium spiny neuron-specific Tsc1 knockout mice
Project/Area Number |
22K07560
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52030:Psychiatry-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
宮崎 晴子 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (80525890)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 自閉症スペクトラム症候群 / 無髄神経 / 髄鞘 / 軸索 / 線条体 / medium spiny neuorn / mTOR / シナプス / Tsc1 |
Outline of Research at the Start |
自閉症スペクトラム症候群 (ASD) は、社会性コミュニケーション障害を主徴とする神経発達障害である。近年、ASD病態にはシナプスの機能障害が関与することが明らかとなってきた。本研究では中枢無髄神経軸索シナプスに着目し、その軸索シナプスをマスクした遺伝子改変マウスを用いて、無髄神経軸索シナプスの機能障害とASD行動との関連性について調べる。本研究はASD病態メカニズムの一端を明らかにすることから、治療戦略や創薬の開発に貢献できると考える。
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Outline of Annual Research Achievements |
自閉症スペクトラム症候群 (Autism Spectrum Disorder: ASD) は、コミュニケーション障害、常同行動、限定的興味行動を特徴とする神経発達障害である。近年、ゲノム解析やモデルマウスの解析により、シナプスの機能障害がASD病態に関与することが明らかとなってきた。これまでのところ、樹状突起シナプスの異常とASD行動との関連性は報告されているが、無髄神経軸索シナプスとの関連性については全く調べられていない。 線条体は古くから運動制御を担う脳領域として知られているが、最近では自閉症への関与が指摘されている。また、我々は先行研究としてこの線条体投射神経細胞 (medium spiny neuron: MSN)が無髄神経であることを明らかにしている(Miyazaki H et al., Nat Commun, 2014))。本研究に先立って我々は本来無髄神経である線条体 MSN を有髄化したマウスを作製した。このマウスでは MSN の軸索シナプスがマスクされていることから、無髄神経軸索シナプスの機能解析を行う上でよいモデルとなる。本研究では、当該マウスの組織化学的解析、生化学的解析、遺伝子発現解析(RNA-seq)、網羅的行動解析を行い、無髄神経軸索シナプスの機能障害とASD行動との関連性について明らかにする。今年度は電子顕微鏡観察で当該マウスの病理変化を明らかにし、また遺伝子発現解析を行い発現変動遺伝子群を同定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は線条体投射神経有髄化マウス脳サンプルを用いて、電子顕微鏡による超微細形態解析と遺伝子発現解析を行うことができた。電子顕微鏡観察では、線条体 MSN の有髄化だけでなく、MSN の巨大化、リソソームの増加など、この遺伝子改変マウス特有の病理変化を観察することができた。また、12週齢の線条体サンプル(N=4) を用いてRNA-saq解析を行い、padj<0.01, |log2FC|>0.58 の条件で375個の発現変動遺伝子を抽出することができた。以上のことから、現在までの進捗状況をおおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
組織化学的解析については、まず電子顕微鏡観察で得られた病理変化の定量解析を行う。続いて免疫染色、Western blotなどによる病態メカニズムの解明を行う予定である。遺伝子発現解析については、qPCRによる発現変動遺伝子の検証、Gene Ontology解析を行っていく。また、12週齢のマウスでは多数の発現変動遺伝子が認められたことから、これらの発現変動遺伝子群は2次的な発現変化を含んでいる可能性が考えられた。そのため、次年度は6週齢のマウスで遺伝子発現解析を行い、発現変動遺伝子の絞り込みを行う。また、次年度は線条体投射神経有髄化マウスの網羅的行動解析を予定している。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)