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ヘモグロビン由来マリファナ様物質の脳内作用機序と社会性障害治療効果

Research Project

Project/Area Number 22K07563
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 52030:Psychiatry-related
Research InstitutionKochi University

Principal Investigator

田中 健二朗  高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 助教 (30552260)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 高橋 弘  高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 准教授 (20415582)
Project Period (FY) 2022-04-01 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Keywordsヘモプレシン / バソプレシン / 社会行動 / 視床下部 / 自閉スペクトラム症
Outline of Research at the Start

本研究ではヘモグロビン由来マリファナ様物質ヘモプレシンが社会行動に及ぼす影響とその脳内作用機序を明らかにし、自閉スペクトラム症の中核症状である社会性障害を標的とした初めての治療薬の開発に貢献する。
ヘモプレシンはニューロンがもつヘモグロビンから産生される生理活性ペプチドで、カンナビノイド受容体の内因性リガンド、いわゆる脳内マリファナの一種である。マリファナに含まれるカンナビノイド類は、脳内CB1受容体を介して他者への共感や協調を示す社会行動を促進することが知られている。そこで本研究では、ヘモプレシンの社会行動および社会行動を制御する神経基盤への影響についてマウスを用いて検討を行う。

Outline of Annual Research Achievements

前年度、当研究グループはヘモプレシンがマウスの社会的アプローチ行動を減少させることを見出した。今年度はヘモプレシン類が社会行動の制御に関わるとされる視床下部の下垂体後葉ホルモン産生細胞の活動に及ぼす影響について解析した。雄性ddYマウス(12週齢)にVD-ヘモプレシン(2 umol/kg BW)、ヘモプレシン(2 umol/kg BW)または溶媒(生理食塩水)を腹腔内投与してケージに戻し、樹脂製の透明な有孔板を隔てて同種の他個体に曝露した。2時間後、マウスを麻酔下にて灌流固定して脳を摘出した。これらについて免疫組織化学法を用いて視床下部のバソプレシンまたはオキシトシン産生細胞におけるFos蛋白質の発現を計測したところ、ヘモプレシン投与群の視床下部バソプレシン産生細胞のFos陽性数はコントロール群と比較して有意に低下していた。一方、ヘモプレシン投与群のオキシトシン産生細胞におけるFos陽性数、VD-ヘモプレシン投与群のバソプレシンおよびオキシトシン産生細胞におけるFos陽性数に有意な変化は認められなかった。これらの結果からヘモプレシンは社会的刺激に対する視床下部バソプレシン産生ニューロンの反応を抑制する可能性が示唆された。視床下部ニューロンのシナプス前膜にはカンナビノイドCB1受容体が発現していることが分かっていることから現在、ヘモプレシンがCB1受容体を介してバソプレシン産生細胞の活動を制御する可能性について検討している。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

ヘモプレシン類が社会行動の制御に関わるとされる下垂体後葉ホルモンの産生細胞の活動に及ぼす影響についてマウスの脳を組織学的に解析し、ヘモプレシンが社会的刺激に対する視床下部バソプレシン産生細胞の反応を抑制する可能性を示すなど一定の成果を得ることができた。

Strategy for Future Research Activity

ヘモプレシンはマウスの社会的アプローチ行動を減少させ、社会的刺激に対する視床下部バソプレシン産生細胞の反応を抑制した。同ペプチドは脳内カンナビノイドCB1受容体に対するインバースアゴニストであることから、ヘモプレシンは脳内CB1受容体を介してバソプレシン産生細胞の活動を抑制することにより社会行動の制御に役立つ可能性がある。今後はヘモプレシンの脳内作用機序について検討するためにヘモプレシンの脳室内投与を行い、これが社会行動や社会的刺激に対するバソプレシン産生細胞の反応に及ぼす影響、あるいは視床下部における生化学的変化(グルタミン酸およびGABAのリリース)について多角的に解析を進めていく。

Report

(2 results)
  • 2023 Research-status Report
  • 2022 Research-status Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2024

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] ヘモプレシンによる社会的アプローチ行動の減少と視床下部バソプレシン産生ニューロンの活動抑制2024

    • Author(s)
      田中 健二朗, 大迫 洋治, 高橋 弘, 日高 千晴, 中根 裕信
    • Organizer
      第129回 日本解剖学会総会
    • Related Report
      2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2022-04-19   Modified: 2024-12-25  

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