Project/Area Number |
22K07569
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52030:Psychiatry-related
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
黒岩 真帆美 久留米大学, 医学部, 助教 (20585690)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 克典 久留米大学, 医学部, 助教 (10626865)
西 昭徳 久留米大学, 医学部, 教授 (50228144)
首藤 隆秀 久留米大学, 医学部, 准教授 (70412541)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | うつ病 / 炎症性腸疾患 / ドパミン / 炎症性シグナル |
Outline of Research at the Start |
うつ病と炎症性腸疾患の高い合併率から、うつ病発症の重要な因子として炎症性シグナルが注目されているが、詳細な機序は不明である。本研究では、うつ病を合併する炎症性腸疾患モデルとして知られるデキストラン硫酸ナトリウム (DSS) 投与マウスを用いて、うつ病における炎症性シグナルの役割を解明する。 我々は、抗うつ薬の作用発現に海馬歯状回ドパミンD1受容体シグナルが重要な役割を果たすことを報告している。また、DSS投与マウスでは、コカイン投与時の側坐核ドパミン応答が変化するという結果を得ている。従って本研究では、ドパミンシグナルを中心に各脳部位における細胞内シグナル伝達の変容を網羅的に解析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患では、患者の約3割がうつ病を合併することや、うつ病患者は通常の2倍以上、炎症性疾患を発症しやすいという報告があることから、デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)投与により炎症性腸疾患モデルマウスを作成し、うつ様状態の解析を行った。 トリプトファン2,3-ジオキシゲナーゼ (TDO) は、炎症性シグナルにより活性化されトリプトファンからキヌレニンへの合成を亢進する。トリプトファンはうつ病に関連深いセロトニンの原材料でもあることから、TDOの活性化によってセロトニン合成が抑制される可能性があり、うつ病の発症への関与が示唆される。DSS投与期間中にTDO阻害薬を併用投与したところ、DSS投与最終日から3週間後おけるうつ様行動の出現を抑制し、炎症性腸疾患に併発するうつ病の発症メカニズムにトリプトファンからセロトニンを合成する経路に変化が生じていることが示唆されたことから、TDO欠損マウスを用いて、TDOの関与についての検討を行った。TDO欠損マウスへの8日間のDSS飲水投与により、血便および大腸の短縮が認められ、TDO阻害薬を併用投与した群では、その効果が抑制されるような結果が得られつつある。このことから、TDO阻害薬による抗うつ作用の発現には、TDO以外のメカニズムがあることが示唆された。 また、ファイバーフォトメトリー解析について、側坐核や海馬歯状回等の脳部位でドパミンを測定するための最適な条件と、用いるバイオセンサーの検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的は、うつ病の発症にかかわる炎症性シグナルを解明することであり、炎症性シグナルに関わるTDOについて、TDO欠損マウスを用いた検討を計画通りに進行している。 また、今後予定しているファイバーフォトメトリー解析について、側坐核や海馬歯状回でドパミンを測定するための最適な条件と、用いるバイオセンサーの検討まで行った。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、うつ病と炎症性シグナルとの関与について、TDO欠損マウスを用いた検討を行う。 生化学的解析では、各脳部位(前頭前皮質、海馬、側坐核)においてドパミンシグナルを中心に、リアルタイムRT-PCR法による遺伝子発現の変化、ウエスタンブロット法によるタンパク質発現量の変化を解析する。 さらに、ファイバーフォトメトリーシステムとモノアミンセンサー(ドパミンセンサー)を用いて、脳内のドパミンの動態を高時間分解能で解析し、うつ様行動と対応させた詳細なメカニズムを解明する。 また、走査型電子顕微鏡FIB/SEMを用いて神経細胞の形態を3次元的に解析する。スパインの数や形の変化、シナプス結合の状態、細胞内小器官の分布(ミトコンドリアの局在など)が解析可能であり、神経回路の可塑的変化を解明する。
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